猫と暮らす
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栄養の偏りで失明の可能性も!? 猫に『ごはんを与えるとき』に注意すべきこと
栄養の偏ったごはんを食べていると、猫の健康にも影響します。今回、ねこのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
栄養が偏っている猫とは?
「偏った栄養素ばかり摂取し続けていることにより、健康にトラブルが出ている猫と言えるでしょう。
猫の栄養が偏ってしまう原因としては、手作り食などで必要な栄養素が欠乏している場合や、魚の切り身しか食べていないなど、しっかりと栄養が計算された手作り食や総合栄養食を食べていないことに原因があります。
ほかにも、猫なのにドッグフードを与えられている、なども原因のひとつとして考えられます」
栄養が偏った猫に起こる可能性がある健康トラブルは?
「ここでは、具体例を2つ紹介します。それぞれ見ていきましょう」
青魚だけを大量に食べる→「黄色脂肪症」になる可能性がある
「青魚のみを大量に食べている猫では、青魚に含まれる不飽和脂肪酸が酸化することで、体内のビタミンEが破壊されるため、黄色脂肪症になりやすいです。これは、腹部や胸部にたまった脂肪が酸化して、炎症を起こす病気です」
タウリンが欠乏する→「失明」に至ることもある
「猫では必須アミノ酸が人よりも多いのですが、その中でも特にタウリンは繁殖能力、視力、聴力を正常に保つために必要なアミノ酸です。これが欠乏すると、猫では失明に至ることもあります。
たとえば、犬用のフードのみを猫に与えている場合は、タウリン欠乏が起こる可能性があります」
猫の栄養が偏らないようにするために、飼い主さんが意識したいことは?
「猫に必要な栄養素を、正しい量・正しいバランスで含まれているものを食餌として与えないと、栄養の偏りや欠乏を起こすことがある、ということを覚えておきたいですね。
対策としては…
- 猫用の総合栄養食を与えること(猫用の総合栄養食とは、そのフードと水だけ与えれば猫の栄養をまかなえる食事のこと)
- きちんと栄養を考えられた手作り食を与えること
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
取材・文/sorami
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