猫と暮らす
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猫が悲しい声で鳴く状況とは? 「もしものとき」のために飼い主が考えておくべき大切なことを解説
猫の鳴き声から、いまそのコがどんなことを思っているのかをある程度読み取ることができます。今回は、猫が「悲しい声で鳴くときの状況」について、ねこのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
猫が悲しそうな声で鳴くような状況とは?
——猫が悲しそうな声で鳴くというのは、どのような状況で見られるものなのでしょうか?
ねこのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「いつも家にいる飼い主さんが家を留守にするとき、長い間帰ってこないときなど、いつもと雰囲気が違うことを察知して悲しそうに鳴くのを見ることがあります。
また、同居の犬猫がいなくなったときや、いつも一緒に過ごしていた飼い主さんや仲間が入院した、亡くなったときにも、悲しそうに鳴く場面をよく見ます」
——飼い主さんや同居の犬猫が亡くなったときにも、悲しい声で鳴くのですね。ちなみに、「悲しそうな声」というのは、具体的にどのような感じですか?
獣医師:
「文字にすることが難しいですが、私には低い音で『ワオーン』と聞こえます。その声で鳴くとき、悲しくなった原因の対象のものを探し回ったり、玄関などでずっと待っていることが同時にあると思います」
同居の犬猫が亡くなって愛猫が悲しんでいるときの接し方
——一緒に暮らしていた犬や猫が亡くなって残された愛猫が悲しんでいるとき、どんなふうに接してあげるとよいですか?
獣医師:
「同居の犬猫が亡くなるなどでいなくなった場合、気持ちが癒えるまで十分に甘えさせてあげてください。同居の動物以外で好きなものがあれば、それらで気を紛らわせてあげてもよいでしょう。
同居の犬猫が亡くなってから、もし愛猫に体調不良が見られるようであれば、動物病院を受診してください」
飼い主さんがいなくなってしまったときに愛猫をどうするか、考えておこう
——飼い主さんが病気で入院したり亡くなったりしたときに、愛猫が悲しい声で鳴いているのは、飼い主さんもつらいですよね…。愛猫に悲しい思いをさせたくないですが、飼い主さんは「もしものとき」のことをどのように考えておくとよいでしょうか?
獣医師:
「飼い主さんに万が一のことがあった場合に、飼い主さん自身で愛猫を助けることができません。その際は、代わりの人の助けが必要になってきます。いつかのときのために、飼い主さんは下記のことを準備しておくとよいでしょう。
もしものときを想定して準備をしておくことで、残された愛猫の助ける力になると思います。
また、もし飼い主さんが愛猫の体調不良に気づいた場合は、早めに動物病院を受診してください。愛猫の病気を早期発見して治療をすることで、今後代わりにお世話をする方の負担を減らすことにもつながります」
——とくに飼い主さんひとりで猫を飼っている場合は、自分がいなくなったら愛猫をどうするのかも考えておく必要がありそうですね。
猫も「寂しい」「悲しい」という感情があるようです。飼い主さんがいないときに悲しい声で鳴くというのは、愛猫が飼い主さんのことを大切に思っているということでしょう。
愛猫にできるだけつらい思いをさせないよう、「もしものとき」に備えて、飼い主さんができることは今からでも準備しておきたいですね。
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
取材・文/sorami
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