猫が部屋の隅のほうで丸まって動かないとき、猫なりに理由があるようです。どのような状況が考えられるのか、ねこのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
猫が部屋の隅で丸まって動かないときに考えられる3つのこと
猫が部屋の隅で丸まって動かないとき、下記のような原因が考えられるでしょう。それぞれ対処法も解説します。
①どこか痛い、具合が悪い
体のどこかが痛かったり、具合が悪い可能性が考えられます。足が痛い、お腹が痛いなど具合が悪いと、静かに安静にしようとするのが猫の本能です。いつものように行動しなくなり、静かに丸まる様子が見られます。
対処法について
- 食欲がない
- 吐いている
- 下痢をしている
- びっこをひいている
- どこか痛そう
といった症状が愛猫に見られるようであれば、なるべく早く動物病院に連れて行ってあげてください。
②怖いと感じている
怖いときにも、猫は部屋の隅で丸まることがあります。たとえば、清掃業者が来たなどの来客時に隠れる様子を見せるでしょう。また、地震や雷なども怖い存在になりうるので、隠れることがあります。
猫にとって体を丸める姿勢というのは、安全を確保するための体制でもあります。
対処法について
猫にとって何か怖いものがあった場合、それが続かなければ数日で日常に戻れると思います。周囲のご家族はいつも通りの日常を心がけ、安心できる環境であることを伝えましょう。
場合によっては自力の回復が難しくなることもあるので、回復していないようであればかかりつけ医に相談しましょう。
③悲しいと感じている
悲しみを感じているときにも、猫は隅で丸まって動かないことがあります。たとえば、大好きな飼い主さんや仲良くしていた同居の犬猫が長い間いないことは、とてもつらく気持ちがふさぎ込んでしまいます。
楽しくて心地よい相手がいなくなってしまうと、心身ともに消耗させます。
対処法について
大好きな存在がいなくなってしまった場合、回復に時間がかかる場合が多いです。あまりにも食べていないと、ほかにも病気を引き起こしたり持病が悪化する可能性があるので、改善がないようなら早めにかかりつけ医に相談しましょう。
おいしいものは気持ちの回復を助けます。食欲が落ちているようであれば、おいしいものの力を少し借りましょう。
また、人との触れ合いが好きな猫であれば、優しくなでてあげるとリラックスできて、気持ちの回復を助けてくれると思います。
猫が部屋の隅で丸まって動かないとき、何かしら理由があります。どのような状況かを見極め、対応してあげるようにしましょう。
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
取材・文/sorami