「雄弁」といわれている猫のしっぽ。猫は、しっぽの動かし方を変えることで、さまざまな気持ちの変化を表しています。今回は、代表的なしっぽの動かし方6つをご紹介します。愛猫のしっぽの動きを読み取り、愛猫との絆を深めてみませんか?
しっぽをピンと立てているとき
しっぽを上にピンと立てるのは、子猫が母猫に自分の存在をアピールするときにするしぐさの名残です。そのため、飼い主さんにこっちを見てほしいときや、うれしいときなどに自然としっぽをピンと立てた状態になります。
一方で、立てたしっぽが震えている場合は、興奮と軽いイライラがまざっていることも。
しっぽをゆっくりゆらゆら~としているとき
しっぽをゆっくりゆらゆらと揺らしているときは、猫がごきげんでリラックスしているとき。お気に入りの場所で、日向ぼっこをしているときなどによく見られるのではないでしょうか。
飼い主さんのそばでこのしぐさをしているときは、「いい気分だからこのままでいたいな~」というアピールの場合も。
しっぽを力強く左右に振っているとき
左右に力強く大きく振っているときは、興奮や緊張により神経が高ぶっているときです。獲物を見つけ、「捕まえたいけど、捕まえられるかな……」と葛藤しているときなどに、こんなしぐさをすることがあるでしょう。
また、イライラしているときにこのしぐさを見せることもあります。刺激をしてしまうと攻撃をしてくることもあるので、このしぐさが見られたときは、抱っこをしたり、お世話をしたりするのはやめておきましょう。
しっぽ全体がボワッと膨らんだとき
恐怖を感じたときや、驚いたとき、怒ったときなど、猫の緊張が一気に高まるとしっぽ全体が大きく膨らみます。膨らませることで、相手を威嚇することも。
これは、緊張により、毛根の周囲にある筋肉「立毛筋(りつもうきん)」が収縮し、毛が逆立つことで見られます。
しっぽの先をパタパタと動かしているとき
寝転んだまま、もしくは座っているときにしっぽの先だけパタパタと動かしているのは、「ちょっと気になるけれど、動くのは面倒だな~」と思っているときです。
また、飼い主さんが呼びかけたときに、このようなしぐさを見せたときは、「はいはい、聞こえているよ」の返事代わりにしていることも多いようです。
しっぽをおなかの下に隠しているとき
縮こまってしっぽをおなかの下に巻き込むしぐさは、勝てない相手がいるときや、降参しているときの合図。「怖い」という気持ちや、「逃げ出したい」という気持ちを表しています。肛門腺をしっぽで閉じ、体を小さくすることで、自分の気配を消しているのです。
猫は、しっぽでもさまざまな気持ちを表現していることがわかりました。しっぽの動きから猫の気持ちを読み取り、愛猫ともっと絆を深めていけたらいいですね。
参考/「ねこのきもち」2020年12月号『マンガで共感 あのとき、どんな気持ち?ねこのしっぽ』(監修:哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長 今泉忠明先生)
文/hare
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。