私たちの知る飼い猫は、もともとは野生で暮らしていたヤマネコが家畜化されて生まれました。猫の毛柄も、このヤマネコの祖先であるリビアヤマネコのしま模様から始まっています。
今回は、比較的本来の毛柄を受け継ぎ、互いに似ている「キジトラ」「茶トラ」「サバトラ」の特徴や性格を紹介します。
キジトラ猫は茶色ベースに黒のしま模様
キジトラ猫の特徴
キジトラは、毛柄をつくる遺伝子の構成が、祖先のリビアヤマネコにもっとも近いことがわかっています。
地色は茶色をベースとし、背骨に沿って黒の太いライン、そこから左右対称にサバに似たようなしま模様が入ります。目元や足は模様が濃く出る猫が多いよう。しっぽは先端に向けて黒くなり、しま模様の割合も先端に向けて多くなります。
ほかのしま模様の猫と比べ、キジトラ猫は目や口のまわりの毛が白っぽくなります。
キジトラ猫の性格
キジトラ猫は毛柄が野生の祖先に近いためか、性格も慎重で警戒心が強い性質が多いとも。その反面、飼い主さんには甘えん坊になりやすいようです。
茶トラ猫は全身にオレンジのしま模様
茶トラ猫の特徴
淡いオレンジ色の地色に、濃いオレンジのしま模様が入ります。しま模様の入り方は、キジトラと同じ。お腹は全体的に薄いオレンジであることが多く、しま模様ははっきりと現れません。しっぽにもしま模様が入りますが、先端の色は淡い茶色や白など色が薄い傾向に。
茶トラ猫の性格
遺伝的に、茶トラ猫はオスが多くなることがわかっています。そのため、茶トラ猫はオスの特徴的な性格がみられる猫が多い傾向に。甘えん坊、欲求にストレートなどの性格が多く、人懐っこい猫になりやすいといわれています。
サバトラ猫はシルバーのベースに黒のしま模様
サバトラ猫の特徴
サバトラは、シルバーの地に黒いしま模様が入ります。しま模様の濃淡には個体差があるので、全体的に模様が強調されずにグレーっぽい柄の場合もあります。
鼻の色は赤みがかった茶色で、それを取り囲む黒い縁取りがあることが多いよう。顔に白い毛が入ると、鼻はピンクやブチになる猫も。
サバトラ猫の性格
サバトラ猫は洋猫との交配によって生まれたとされており、遺伝的に、猫の祖先であるリビアヤマネコにも、人為的に品種改良された洋猫にも似ています。そのため、野性的で慎重、かつ活発な性格の猫になることが多いとか。
キジトラ猫、茶トラ猫、サバトラ猫の大きな違いは、ベースとなる毛の色です。それぞれ茶色ベース、オレンジ色ベース、シルバーベースで見分けるとわかりやすいようです。
参考/「ねこのきもち」2016年6月号別冊『ねこのきもちセレクション KEGARA図鑑』
文/Yoko N
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
※猫の体格や性格には個体差があります。