猫と暮らす
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猫も汗や涙を流すの? 猫にとっても大切な「猫と水の関係」
猫も汗や涙を流すのでしょうか? たしかに、どんなに暑い季節でも猫が汗だくになっている姿は見かけませんし、猫の頬から涙がつっ…っと伝う姿は見たことはありません。体を覆う毛がそう見せているだけなのか、本当に汗や涙を流さないのか……。
猫と長く暮らしている飼い主さんはご存じとは思うのですが、今回はこの素朴な疑問「猫と体の水分」のナゾをご紹介します。
まずは猫の体と飲み水の関係を知ろう!
猫は野生時代、半砂漠地帯に住んでいたため、少量の飲み水で暮らせる体質をしています。
しかし、猫は肉食で肉に含まれる塩分を多く摂る傾向にあるため、とても喉が渇きやすい動物。そのうえ、猫の体の約70%が水分でできているという点から考えると、猫の体にとって水はとても貴重な存在といえるのです。
猫は人のように汗をかく?
少量の飲み水で過ごせるようになった猫ですが、人と同じように汗をかく汗腺をもっています。ただ、猫の場合は体に汗腺がほとんどなく、鼻と肉球にしかありません。そのため、猫が汗をかくのは、鼻と肉球だけなのです。
しかもその汗には役割があり、鼻に出る汗はニオイを吸収させ、肉球に出る汗は滑り止めの効果があるといわれています。少量しか出ない汗さえも大切な役割を果たしているのは、半砂漠地帯で生きた猫ならではといえるでしょう。
猫は涙を流すの?
人のように全身が汗だくになることのない猫ですが、感情で涙を流すことはあるのでしょうか?
実は、猫も体に異変があると目が潤むことがあります。ただ、猫は人のように感情的な涙を流すことはありません。猫にとっての涙は、あくまでも目を潤すためだけのもの。滴になるほどの量の涙を流す場合は、目に異変を感じている可能性もあるでしょう。
もし愛猫が涙を流していたら、動物病院を受診するようにしてください。
おまけ!猫とおしっこの関係
汗や涙などの体から放出する水分が少ない猫ですが、おしっこの量も少ないのでしょうか?
答えは「Yes」。猫は体質上、少量で濃いおしっこを排出します。猫のおしっこが強烈なニオイを放つのも、量が少ないことが一因にあるでしょう。
猫が汗だくになっている姿や、大粒の涙を流す姿を見かけないのは、体質によるものでした。自ら摂取した水分を効率よく使える体に進化した点は、「立派」の一言に尽きます。
参考/「ねこのきもち」2017年4月号『飲み水からシャンプーまで、猫と水のお密なカンケイ』(監修:哺乳動物学者 「ねこの博物館」館長 日本動物科学研究所所長 今泉忠明先生)
文/こさきはな
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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