猫の飼い主さんなら、一度はあのモフモフの体に顔をつけて、吸ったことがあるのではないでしょうか。ただその猫吸いも、やり方によっては猫のイライラを募らせ、人の体に影響を及ぼす可能性があります。今後、安全に猫吸いするために、吸われる猫の気持ちと注意点を知っておきましょう。
飼い主さんが猫吸いしたくなる状況
こんなふうに猫が無防備にお腹をだして寝転がっている姿を見ると、そのお腹に顔を埋めて吸ってみたくなりますよね。ほかにも飼い主さんの吸いたい衝動を誘うしぐさは、たくさんあります。
無防備に眠る姿
横座りが崩れたような姿勢で、無防備に眠る猫。野生を忘れたその姿は、思わず吸いたくなります。
伸びている姿
たとえ猫が起きていたとしても、こんなふうにダラーンと伸びていると吸いたくなります。狙うとしたら、やはり背中のあたりでしょうか。
丸くなる姿
大切な急所は守っていますが、この格好も隙だらけ。その広い背中を見ると、思わず顔を埋めたくなるのです。
このように、飼い主さんの吸いたい衝動を誘う場面は頻繁に訪れますが、吸われる猫はどんな気持ちを抱いているのでしょう。次の章で、詳しく見てみたいと思います。
猫吸いされる猫の気持ち
猫は撫でたり、抱っこしたりしてかまってほしいときは自分から近づき、満足すると離れたがる生き物です。
だから、猫がかまって欲しいと思うタイミングで望む場所を吸われるのであれば、嬉しいと感じている可能性もあるでしょう。ただ長時間拘束されたり、飼い主さんの方から捕まえに行ったりすると、イライラが募ってストレスを感じるかもしれません。
猫吸いの注意点
猫も人も健康状態がよく、常識の範囲内で顔をつけるのであれば問題ありませんが、当然注意するべきことはあります。
感染症をもらう可能性はゼロじゃない!
猫が皮膚真菌症や疥癬などの皮膚病に感染していると、飼い主さんの肌が猫の体に密着しただけでうつるおそれがあります。また、回虫症やトキソプラズマ症などの消化管にいる寄生虫も、猫の排泄物を口から吸いこむともらってしまうのです。
汚れは毛づくろいで広がることも!
「さすがに、おしりには顔を付けない」と思うかも知れませんが、自ら顔を近づけなくても、猫が毛づくろいで汚れを広めている可能性はゼロではありません。被毛に付着した汚れを介して飼い主さんの口に入ることも考えられるので、吸うときは注意が必要でしょう。
猫の反撃に注意!
また、反撃した猫に引っ掛かれたり、噛みつかれたりすることでうつるパスツレラ症や猫引っかき病などの病気もあります。猫とスキンシップする際は、猫の機嫌にも注意を払う必要があるでしょう。
猫とスキンシップする上で、感染症などの可能性を知っておくことは大切です。注意点がわかったら、思う存分猫のいい香りを楽しんでください。
参考/ねこのきもちWEB MAGAZINE『【専門家が解説】飼い主さんが大好きな「猫吸い」 注意しないと病気の危険も!?』(監修:ねこのきもち相談室獣医師)
文/こさきはな
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。