食後にまったりとしている姿がかわいい猫ですが、猫にとって満腹だと感じるのはどんなときなのでしょうか。今回は猫にとっての満腹についてや、ゴハンにまつわることを獣医師の菊池亜都子先生に教えていただきました。ぜひ参考にしてみてください。
猫にとっての“満腹”とは?
人にとっての満腹とは、胃にもう何も入らない状態のことをさしますが、猫にとっての満腹とは、腹八分目くらいのことをさすようです。
野生時代猫は日に数回、必要があるときに小動物を狩って食べる生活を送ってきたため、その名残から腹八分目程度で満足することができ、猫にとっての満腹状態になります。
猫にも別腹はある?
猫は腹八分目程度で満足感を得ることができるため、満腹だと感じていても常におやつが入るスペースがある状態です。別腹ではありませんが、大好きなものはいつでも食べたいと思っている猫もいるかもしれません。
ダイエット中に満腹を感じてもらうには?
少量ずつ食べた方が満腹になりやすいため、ゴハンを小分けにして、数回に分けて与えるといいでしょう。また、知育玩具などにドライフードを入れて、狩猟本能を刺激してあげるのもおすすめです。
ゴハンを残すのはなぜ?
顔を洗ったり、毛づくろいをしたりしている場合は、満足している状態です。猫は本来、ゴハンをちょこちょこと食べる生き物なので、ゴハンを残していても、最終的に全部食べるのであれば、量はそのままで大丈夫でしょう。
しかし、ウェットフードの場合は、痛みやすいため一回で食べきれる量にするか、残した場合はすぐに片づけましょう。ドライフードの場合も、1日以上経過したものは片づけた方がいいでしょう。
吐いているのにゴハンを食べるのはなぜ?
猫はフードの粒を丸飲みしてしまい、食道に詰まらせたり、吐いたりしやすい動物です。一気に食べて吐いてしまった場合は、小分けにして与えるといいでしょう。
体調が悪いときは、ゴハンを食べません。心配な場合は動物病院に吐いたものを持っていき、獣医師に相談しましょう。
猫が満腹を感じると、顔を洗ったり寝たりする姿をみせることもあるようです。フードの量が心配な場合は、食後の様子も観察してみましょう。
お話しを伺った先生/東京大学附属動物医療センター行動診療科 獣医師 菊池亜都子先生
参考/「ねこのきもち」2019年3月号『食べたら猫も幸せでいっぱい 集まれ!まんぷくさん』
文/hare
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。