猫がクンクンとニオイを嗅いだあとに変顔になる「フレーメン反応」をご存じでしょうか?なんともいえないあの表情がたまらない!というフレーメンファンの猫好きさんは多いようです。
そこで今回は哺乳動物学者の今泉忠明先生に猫のフレーメン反応についてお話しをお伺いしました。
記事後半では「ねこのきもちアプリ」に投稿された変顔写真集を紹介しますよ。お楽しみに♪
フレーメン反応とはフェロモンを確認するときに見せる反応
フェロモンとは、同種の動物たちで情報を伝えあい、特有の行動を引き起こすニオイ物質のことです。
猫のフェロモンは、お尻まわり、足先、顔まわりなどにある臭腺から出されます。気になるニオイ物質が猫のフェロモンなのかどうかを確認するときに、猫はフレーメン反応をするのです。
ニオイを取り込むため変顔に
フレーメン反応で変顔になるのは、鋤鼻器(じょびき)という器官にニオイを取り込んでいるから。猫の上あごには鋤鼻器につながる2つの穴があって、「フェロモンがついているかも」と興味をもつと、口をあけてその穴から鋤鼻器へとニオイを取り込みます。
鋤鼻器にフェロモンを取り込むことで、そのフェロモンの持ち主の性別や発情の有無、年齢などを分析することができるのです。
自分のニオイに反応することも
猫は自分のニオイでフレーメン反応をすることもあります。自分のものであることはわかりきっていても、フェロモンを感じると念のために確認してしまうのでしょう。
ほかには同居猫のニオイや、フェロモンがついていそうな場所やモノ、フェロモンに近い成分を含んでいるハッカ系のニオイなどを嗅ぐとフレーメン反応をすることがあります。
フレーメン反応中?猫の変顔画像集!
フレーメン反応のときに見せる表情は、まるで「クサイ!」と思っているように見えますよね。でも実は、なるべくたくさんフェロモンを取り込み真剣に分析しようとしている、真面目な表情なのだとか。
ここからは、ねこのきもちアプリに投稿された「フレーメン反応中で真面目な表情」の猫画像をご紹介します!
ガン見しています
マンチカンの大吉くんは、フレーメン反応中にこちらをガン見。飼い主さんも思わず「その顔でこっち見ないで笑」とコメントしています。
お父さんの鼻のニオイを分析中
これが初フレーメン反応だという、スコティッシュフォールドのはるとくん。なんと、お父さんの鼻のニオイでこうなったそうですよ。
衝撃の表情?
ベンガルのCheeetaくんは、衝撃のこの表情。目をカッと見開いています。これは「クサイ!」と言っているようにしか見えない!
目と目を合わせてフレーメン
マンチカンのあんこくんは、目と目をバッチリ合わせてフレーメン反応中。飼い主さんの顔を見ているほうが、分析がはかどるのかも?
シリアスなお顔
とてもシリアスな顔でフレーメン反応中なのは、キジトラのあんずくん。その表情から、真剣に分析中なのが伝わってきますね。
愛猫がなにかのニオイをクンクン嗅いでいたら、フレーメン反応の合図かもしれません。クセになる変顔が見たい人は、よく観察してみてくださいね!
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 「ねこの博物館」館長 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2019年11月号『3号連続ねこの摩訶不思議反応企画第2弾 見られるとうれしい、この変顔 フレーメン♡ファンクラブ通信』
文/えむら若奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。