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飲む音、食べる音…信頼されている人しか聞けない音も。生活音から読み解く猫の生態

猫と暮らしていると、猫たちが響かせる音に気がつく瞬間がありますよね。なにげない音ですが、じつは猫の生態と関わっている音も多いのです。そこで今回は、哺乳動物学者の今泉忠明先生監修に、猫の生活音に隠された生態の秘密を教えていただきました。

水を飲む音

ミケのもなかちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
チャッチャッチャッとスピーディーな音がする猫の水を飲む音。
猫は舌の先端だけを水面につけ、瞬時に水を引き上げてつくった水柱の先端を口の中に入れることで水を飲みます。
この舌の動きは1秒間に約4回という超高速。これにより、特徴的な水を飲む音が響きわたるのです。

ドライフードを食べる音

黒猫のくーちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
ドライフードを食べるときに響く「カリッカリッ」という軽快な音は、臼歯でフードを割ることで起こる音です。
猫は肉食動物であるため、草食動物のように食べ物をすり潰しながら食べることはなく、奥歯である臼歯を使って割る程度。そのあとはほぼ丸呑みにしています。

布団にのってくる音

茶トラ猫のふくちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
愛猫がポスッと飼い主さんの布団に乗る、なんとも嬉しいこの音は、じつは信頼されている人しか聞けない特別な音。
猫は本来、誰かのそばで寝たいと思わない動物です。しかしこの音がしたあとの猫の行動は、飼い主さんのそばで寝たりくつろいだりすることが多いでしょう。
そのため、この音はその本能を超えて奏でられるもの。この音を聞ける人ほど、猫に愛されているのかもしれませんね。

人をなめる音

グルーミングしているむぎちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫が人をなめるときにする「ザーザー」という音。これは猫のザラザラの舌でなめるために、かすれるような音になるからです。
猫の舌のザラザラの正体は、「糸状乳頭(しじょうにゅうとう)」というトゲのような突起で、生後3か月のころから約300個も生えるといわれています。
そのため、生後3か月以上の猫になめられると、このような特徴的な音になるのです。
本来、猫は敵に見つからないように、できるだけ音をたてずに生活していた動物です。しかし飼い猫の生活音は、比較的大きくなってきているよう。それだけ安心してくれている証だと思うと、何気ない生活音もますます愛しくなりますね。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 「ねこの博物館」館長 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2021年5月号「鳴く以外にも、こんなに生活音で奏でていました♪ 猫の音に、耳をすませば…」
文/田山郁
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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