猫と暮らす
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お互いのために対策を!猫の飼い主の『在宅ワーク』で気を付けたいこと
withコロナの中、在宅でのテレワークを導入されている飼い主さんも多いと思います。
いつもより、猫と一緒に入れて幸せ♡と思えるのは嬉しい一方、もしかして、これまでとは違う飼い主さんの生活スタイルに、猫たちも戸惑うこともあるのかもしれません。
そこでこの記事では、在宅ワークをする人たちが猫との暮らしで気をつけたいポイントなどについて、ねこのきもち獣医師相談室の白山さとこ先生が解説します!
飼い主さんの「在宅ワーク」猫のためにも注意したいこと
飼い主さんの在宅ワークのように、今までになかった生活の変化に対して、愛猫が戸惑って遠巻きに様子をうかがう期間があるかもしれません。しかし、それはごく一時的な反応です。
やがて猫の持ち前の好奇心から、「ずっと家にいて今までと違う行動(=在宅ワーク)をする飼い主さん」に対して、より大胆に積極的に関わろうと行動し始めると予想されます。
小型のUSBメモリーやコード類などを誤食する恐れも…
たとえば、在宅ワークのために用意した品物(書類や資料、パソコンやその周辺機器、記録媒体など)は、猫の目には今までになく好奇心をそそるものに映るでしょう。一般に、猫が興味を持ったものを確認する際には、まずは熱心に匂いを嗅ぎます。
そして興味がさらに刺激されると、舐めたりかじったりと行動がエスカレートする場合も。そのことから、パソコンの周辺機器のなかでも小型のUSBメモリーやコード類など、口に入れたりかじったりしやすいサイズのものは、いずれも誤食のリスクがあります。十分注意をする必要があるでしょう。
飼い主さんの気を引こうと今までしなかったようなイタズラを…
また、仕事に必要な書類やパソコンに熱心に集中している飼い主さんの気を引こうと、今までにしたことのないような様々なイタズラをしたりすることも予想されます。
これらの誤食やイタズラなどは、行動が落ち着いているシニア世代の猫よりも、より活動的な成長期~まだ若い世代の猫でより見られがちな傾向があります。
猫の誤飲誤食、イタズラへの対処法は?
猫にイタズラされたら困る際の基本の考え方として、以下のことが求められます。
猫にイタズラされて困るものは出しっぱなしにしないでおこう!
在宅ワークで使用する品々の中に、もし猫にイタズラされて困るものがあるのであれば、そもそも猫の目の届く範囲に出しっぱなしにすることは避けましょう。飼い主さんが在宅ワークをする場所を、猫の生活スペースとは別の部屋にあらかじめ確保するのも良い方法です。
短時間でも愛猫に積極的に接してあげよう!
また、在宅ワークを始める前や休憩のタイミングで、短時間でも猫と遊んだり、人間のほうから積極的に接してあげる時間を意識して持つことも大切です。
「ながら対応」はやめよう!
なお、避けるべき対応は、在宅ワークと並行して片手間に仕事をしながら猫にかまうこと。はじめはそれで愛猫が満足していたとしても、徐々に「ながら」でかまわれることに満足しなくなる傾向があります。
愛猫にきちんと向き合えないタイミングでは、敢えて声をかけたりかまったりしない「メリハリある対応」も大事です。
愛猫に仕事を邪魔されたとき、叱ってもいいの?
元々、猫は犬とは異なり、叱って行動を制限するのが難しい生き物です。また、イタズラの状況としても、そもそも日常通り過ごしていた猫の好奇心を、仕方ない事情とはいえ、人間のイレギュラーな行動で刺激していますよね。
人の都合でやみくもに叱っても効果が期待できないばかりか、場合によっては猫に大きくストレスをかける可能性もあるので、注意が必要です。
猫を叱るときのポイントは?
ただ、どうしてもやむを得ず叱るのであれば、「ダメ」や「NO」など、叱る際の特定の言葉をあらかじめ決めておき、実際にしてほしくないことをしたその瞬間にはっきり短めに号令を出すような気持ちで声掛けをしてください。
その後は、黙って抱っこなどして、少し離れたところまで運んでそっと床におろすなど、激しすぎない方法で猫を遠ざけましょう。
猫を過剰に怯えさせる行動はNG!
この際、大声を出したり直接叩いたりなど、過剰に怯えさせると飼い主さんに対する強い不信感や警戒心を持つことがあるので、そのような対応は避けましょう。
あくまでも、してほしくないことについて「それをしても楽しくない」と猫に理解させるのが目的であって、怖がらせることが目的ではありません。
猫のいる家庭で快適に在宅ワークするためのポイント
いつもは留守にしていた飼い主さんがずっと一緒にいれば、愛猫もおそらく気持ちがたかぶるでしょうし、積極的にかまってほしがるのも無理のないことです。その愛猫の気持ちを汲む対応を心がけましょう。
猫が仕事の邪魔をすることを止めさせるのではなく、まずはいかに「猫の刺激にならない形で在宅ワークができるか」を考えてみてください。
たとえば、在宅ワークに使う品々はきちんとまとめて猫にイタズラされないような管理を心がけたり、極力、猫が自由に入ってこられない空間での作業を検討するのもひとつです。
それに加えて、愛猫に「かまってあげる時間」と「かまってあげられない時間」をきちんと決めて対応することで、やがて愛猫も飼い主さんが在宅ワークで家にいる新しい生活スタイルに徐々に慣れていくことが期待できるでしょう。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・白山さとこ先生)
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/柴田おまめ
編集/ねこのきもちWeb編集室
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