猫と暮らす
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【獣医師監修】猫につくダニ対策!種類ごとの症状や、予防方法も解説
室内飼育の猫でもダニ対策は必要?
完全室内飼いでも予防は必要?
完全室内飼いでも安心せずに、きちんと予防薬を使って対策したほうがよいでしょう。
まだ少ない猫のダニ予防
猫に危害を加えるダニの種類と症状は?
ダニは多くの種類があり大きさも生態もさまざま
マダニ類は成虫になると4~7㎜もあり、草むらなどに生息して動物が通ったときに体表に飛びつき、猫などの動物の体表で吸血します。小さなダニ類はほとんどが1㎜以下と小さく、耳の中や体毛上、動物の皮膚上に掘ったトンネルで、皮膚や耳アカを食べながら生涯を過ごしているのです。
では詳しく見ていきましょう。
ダニの種類と生態
マダニ(4~7㎜程度)
ミミヒゼンダニ(0.5㎜程度)
ショウセンコウヒゼンダニ(0.2㎜程度)
日頃の健康チェックで早期発見を
主な猫のマダニ予防薬の種類
フロントラインプラス
「フロントラインプラス」は、ペットに寄生したノミやマダニを速やかに駆除する動物用医薬品です。毎月1回投与することで、ノミの卵のふ化や発育まで阻止し、その繁殖・再寄生を予防できます。また、ハジラミを駆除する効果も確認されているため、これ一つで、さまざまな効果が期待できるといえるでしょう。
ブロードライン
「ブロードライン」は、毎月1回の投与でノミ・マダニの駆除やフィラリア症の予防、さらには猫のお腹に寄生するさまざまな寄生虫を駆除できる“オールインワン”予防薬です。フロントラインプラスとの違いは、ブロードラインはお腹の虫の虫が駆除できる一方で、ハジラミは対応していないという点。料金も異なりますので、かかりつけの獣医師に相談して処方してもらいましょう。
ちなみに、ミミヒゼンダニやヒゼンダニのような小さいダニ類は、「レボリューション」という外用薬を使用して駆虫します。
予防薬と併せて行いたい!ダニ予防とは?
耳や顔周りに異常がないかをチェック
小さなダニやノミに感染しても、早い段階で適切な治療を受ければ、すぐに症状は治まります。そこで、日常的に耳の中や顔周りに異変がないか、かゆがっている様子がないかをチェックしましょう。また、耳アカはミミヒゼンダニの食べ物となるので、たまっているのに気付いたらお手入れを。
皮膚にマダニがいないかをチェック
外に出る猫は、草むらなどを通った際にマダニに感染する可能性があります。家に帰ってきたら、ブラッシングなどをしながら皮膚にマダニがいないかチェックしましょう。また、外に出る猫はほかの猫と接触した際に小さなダニに感染する可能性も高いので注意が必要です。
むやみにベランダや庭などの外へ出さないことも予防につながります。また、飼い主さんは外出から帰ってきたら衣服や持ち物を叩いてノミやダニを落とす習慣をつけましょう。手洗いすることも重要です。外猫を触った際は、特に念入りに手洗いしてください。
ダニに寄生されてしまったときの治療法は?
マダニに寄生された場合
マダニに寄生されたことがわかったら、速やかに動物病院へ行きましょう。動物病院では、先ほどご紹介した「フロントラインプラス」や「ブロードライン」などの予防薬を使って駆虫します。また、皮膚炎や貧血などの症状が見られる場合は、症状に合わせた処置や治療を行うことも。
マダニの寄生からある程度時間が経過してしまい、感染症になってしまった場合も、その感染症に合わせた治療法がとられますが、特効薬などがないケースもあるので、なるべく早く治療を開始することが大切です。
その他のダニに寄生された場合
通常は1回の投与ですが、ひどいときは2、3回投与することも。
ダニ対策&撃退法!
また、ダニやノミは高温に弱いので、天日干しや熱湯での洗濯も有効ですし、定期的なブラッシングやダニ駆除用のシャンプーもダニ対策としては欠かせません。
ダニは猫だけでなく人にも寄生します。ダニから大切な家族を守るため、日頃から予防対策をしておきましょう。
「ねこのきもち」2018年5月号『愛猫を守るためにできることが見えてくる!イマドキ猫の健康事情』(監修:聖母坂どうぶつ病院 獣医師 鵜飼佳実先生)
「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『【獣医師が解説】猫のマダニ問題!対策すべき病気と駆除薬の使用法』(監修:ねこのきもち相談室獣医師)
「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『【獣医師が解説】猫の「耳ダニ症」は人にも感染する?予防法も解説』(監修:ねこのきもち相談室獣医師)
「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『病気・症状データベース(耳ダニ症)』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/HONTAKA
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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