感染症にかからないために
感染症にかからないように気をつけていたとしても、気付かないうちにかかってしまうこともあります。今回は前編に引き続き、「人獣共通感染症」にかかりやすい条件と、かかってしまった場合の対処法を見ていきたいと思います。
健康診断を受けよう
新しく家族として猫を迎える際、病気持ちかどうかは目で見ただけでは分かりにくいものです。動物から人に感染する「人獣共通感染症」にかからないためにも、猫を迎えたらすぐに動物病院で健康チェックをしてもらいましょう。
また、飼い主さんの免疫力が落ちている時に「人獣共通感染症」に感染すると、発症しやすく重症化しやすいため、一緒に暮らす家族全員が体調の良い時に迎えるといいですね。
人獣共通感染症にかかりやすい条件とは?
病原菌を持っている可能性の高い猫
子猫は体が小さく免疫力も低いため、病原菌に感染しやすいといわれています。また、保護猫(元ノラ猫)は喧嘩しやすく、菌をもった猫と接触する機会が多いため、病原菌をもっている可能性が高いといえます。どちらとも、母猫から既に感染している場合もあるため、注意が必要です。
発症・感染しやすい人
感染症にかかりやすいのは、免疫力の低い子供や高齢者、そして体調の悪い方です。特に6歳以下の子供と60歳以上の方は要注意です。また、生活習慣病などの持病を患っている人も気を付けましょう。けがをしている時は病原菌が傷口から入りやすくなっているので注意が必要です。
感染症を予防する方法は?
定期的に掃除する
猫の抜け毛が床に落ちたままだと、菌が繁殖する恐れがあります。また、じゅうたんにはノミやノミの卵が隠れていることがあります。猫の行動範囲を意識しながら、隅々まで掃除をするようにしましょう。
キスなどをするのはNG!
猫の口中には常在菌がいるうえに、肛門周りを毛づくろいすることがあるため、排泄物の中にいる病原体が口についてしまっている可能性があります。キスや口の周りを舐めさせるのはやめたほうが無難です。
爪切り、ブラッシングをして手を洗う
猫の爪を切っておけば、引っかかれても軽症で済みます。さらに毎日ブラッシングしてあげることによって、ノミの寄生に気付きやすくなります。なお、猫に触れたあとはきちんと手洗いをしましょう。
食器を消毒しよう
猫にフード用に人間用の食器を使った場合は、しっかりと洗剤で洗いましょう。定期的に塩素系漂白剤を使ってつけおき洗いをするといいですね。
感染してしまったら
感染した可能性がある場合は、すぐに病院を受診しましょう。子供の場合は小児科で良いですが、大人で外傷がある場合は外科、発疹やかゆみなど皮膚症状が出ている場合は皮膚科、発熱した場合は内科など、症状によって受診する科が異なります。診察の際の手掛かりとなるため、必ず「猫を飼っている」ことを伝えてくださいね。
人獣共通感染症にかからないようにするためには、普段から体調や環境を整えて、病原菌へのアンテナを張っておくとが大事です。大好きなのは重々分かりますが、過度に触れ合うことは避けて、ほどよい距離で愛猫と接していくといいですね。
>病気の種類や感染源をご紹介~猫の「人獣共通感染症」について(前編)はこちら
https://cat.benesse.ne.jp/withcat/content/?id=13372
出典/ねこのきもちWEB MASGAZINE 「猫から人にうつる病気」
https://cat.benesse.ne.jp/withcat/content/?id=11550
文/AzusaS
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。