猫と暮らす
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猫が本能的に好きな音と嫌いな音があった! 経験での好き嫌いも
今回は、猫が本能的に好きな音と嫌いな音、経験的に好きな音と嫌いな音を、慶應義塾大学文学部人間関係学系教授の渡辺茂先生に伺いました。
猫は本能と経験で、音の好き嫌いを決めている?
かつて狩猟動物として生きていた猫は、小動物などの獲物を連想する音を、本能的に好みます。逆に、自分に危害を及ぼす敵を連想する音からは、逃げようとするのです。
そして賢い猫は、過去の経験とそのときの音をセットで覚えます。嬉しい経験をしたときに聞いた音を好み、嫌な経験をしたときに聞いた音を嫌う、というわけですね。
本能的に好きな音、嫌いな音
本能的に好きな音
・動物の声
・ピアノの高音
屋外やテレビから動物の声が聞こえると、そわそわと探すようなそぶりをする猫は少なくないはず。これは、獲物である小動物を想像し、野生の本能で反応しているから。また、ピアノの音を好むのも理由は同様で、ピアノの高い音が獲物の声を想起させ、本能が刺激されているからだと考えられます。
本能的に嫌いな音
・大きなくしゃみの音
・バイクや飛行機の音
耳がいい猫は、人よりも音が大きく聞こえます。そして、猫の敵となる動物のうなり声は低い音なので、くしゃみの大きい音や乗り物の低い音は、本能的に苦手だと感じるのです。
経験的に好きな音、嫌いな音
経験的に好きな音
・特定の家族が玄関や車のドアを開ける音
・おやつの袋を開ける音
猫が特定の家族が帰宅するときに反応する場合は、その人を「嬉しいことをしてくれる人」だと認識し、その人が出す音を敏感に感じ取っているのかも。また、猫は食欲に関係することは比較的すぐに覚えるため、食べ物につながる音は好きになりがちです。
経験的に嫌いな音
・インターフォンの音
・目覚ましの音
音にまつわる恐怖心や嫌なことを覚えている猫は、その音を嫌う傾向があります。インターフォンの音を嫌がる場合は、自分のテリトリーに知らない人が急に入ってくる恐怖を思い出しているのでしょう。目覚ましの音を嫌う場合は、寝ているところを無理に起こされたことがあるのかもしれませんね。
参考/「ねこのきもち」2019年5月号『どの猫も好きな音は?クラシック音楽で癒される? 知りたい ねこと音』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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