猫飼いさんなら、猫がなでられて喜ぶスポットがどこか知っていることが多いでしょう。ではなぜ、猫はその部位をなでられると心地いいと感じるのでしょうか? 今回は、猫写真家でキャットグルーマーの石原さくらさんに、猫がなでられて気持ちいいと感じる場所と、その理由について伺いました。
臭腺がある部位
ニオイの分泌腺である臭腺が分布している部位は、猫が本能的にこすり付けたいと感じる部位です。猫は飼い主さんに自分のニオイを付けると安心し、親密さが深まると感じます。そのため、そこをなでられると、こすりつけているような満足感が得られるのでしょう。
該当する部位としては、あごの下や頬、首・肩まわり、お尻などがあげられます。
なお、ヒゲの付け根は嫌がる猫もいるため、注意が必要です。
子猫気分になれる部位
おでこや鼻筋は、母猫が愛情表現として子猫をなめる部位です。そのため、飼い主さんにここをなでられると、母猫といるような安心感が得られるのかもしれません。子猫のような甘えん坊気分になる猫もいるようです。
母猫が子猫をなめているようなイメージで、毛の流れに沿ってやさしくなでてあげましょう。なお、その際に目を触らないよう注意して。
自分でお手入れがしにくい部位
猫は自分ではお手入れしにくい部位をなでられると、喜ぶことが多いようです。そのため、自分で触ったりなめたりするのが難しいあごの下や、耳を触られるのが好きな猫もいます。
なお、耳をなでる際は、付け根を指で挟みこみ、やさしくモミモミしてあげましょう。耳先を触ったり、強くもみすぎたりしないように注意して。また、折れ耳のスコティッシュフォールドの耳は触らないようにしましょう。
なお、お腹や胸まわりを触られるのが苦手な猫が多いのは、そこが急所だからです。しかし健康チェックのためには、全身ある程度触れるようにしておきたいところ。猫の喜ぶスポットをなでつつ、少しだけ触ることから始めてみてくださいね。
お話を伺った先生/石原さくらさん(猫写真家 猫研究家 キャットグルーマー)
参考/「ねこのきもち」2022年11月号『猫飼い1554人のアンケートで判明! 猫が喜ぶ うっとりスポットランキング10』
文/田山郁
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。