部屋の窓辺で座っている愛猫。のんびりとくつろいでいたり、一点を見つめていたりと、猫たちは窓辺でどんなことを思い、何を感じているのでしょうか? 今回は、動物看護師の小野寺温先生にお話を伺いました。
猫は窓辺で何を見ているの?
飛んでいる虫や鳥、飛行機や通行人、揺れる木々や洗濯物など、猫は動体視力がよいので動いているものを見ている可能性が高いです。
窓が少しでも開いていたら、視覚よりも聴覚・嗅覚を働かせ、虫の羽音や這う音、虫・鳥のニオイなどで、外の世界をより感じようとしているのかもしれません。
どれくらい見えている?
猫の視力は0.1〜0.2程度といわれているので、景色はぼんやりと見える程度でしょう。しかし、猫は狩りをしてきた動物なので、動体視力は非常に優れています。そのため、ぼんやりとした景色のなかでも動いているものは際立って見えて、その動きを追っていることが多いと考えられます。
外に出たいと思っているの?
過去に外で暮らした経験がある猫なら、外に出たいと思うことはあるかもしれません。しかし、その経験がない猫なら出たいと思うことは少なく、「ここは安全だ」と思っている場所から隠れて外を観察し、楽しんでいるのでしょう。
ただし、好奇心から外に出てしまうことがないよう、安全対策は充分にしてください。
鳥などを捕まえられないことがストレスになる?
鳥などを見ると狩猟本能を刺激されるので、ストレスとまではいかなくても、「捕りたい」という気持ちに駆られ、もどかしく感じているかもしれません。
そんなときは、タイミングを見てじゃらしおもちゃなどで遊びに誘いましょう。思い切り遊ばせたあと、最後は捕獲させてあげて、満足感を味わわせてあげてください。
猫が窓辺にいるときに何を感じ、どんな思いでいるかを考えると、より愛猫を愛おしく感じますね。脱走防止には充分気をつけて、外の観察を楽しませてあげたいですね。
お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学講師 動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2023年3月号『それは、家の中と外をつなぐ特別な場所 今日も今日とて猫と窓』
文/小林けい
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。