気候が心地よい春はついウトウトしてしまいますよね。“春眠暁を覚えず”は猫も一緒ですが、じつは、春は猫の眠りを妨げるストレスが増加しがちな季節でもあります。そこで今回は、愛猫が安眠できる春の環境づくりについて、帝京科学大学講師の小野寺温先生にお話を伺いました。
春は猫の安眠を妨げるストレスが増加傾向に
寒暖差で寝床が寒い
春先は気温の変化が激しく、その日の気候や時間帯によって床が冷たく感じるほど冷え込むことも少なくありません。飼い主さんが暖房をつける機会も少なくなり、寝床の寒さからストレスを感じる猫もいるでしょう。
人が頻繁に寝床のそばを行き来する
春の陽だまりの中で気持ちよく寝ている猫のそばを頻繁に人が行き来すると、猫の安眠を妨げます。とくに警戒心が強い猫は、人が通るたびに目を覚まして周りを見渡すことも。ぐっすり眠れないことは、猫にとって慢性的なストレスになってしまいます。
ベッドは冬用・春用を両方出しておく
暖かくなってもすぐにベッドを冬仕様から春仕様に切り替えず、しばらくは冬用・春用を両方出しておきましょう。猫が快適な寝床を自ら選ぶことができ、急に冷え込んだときでも冬用のベッドで温まることができるので安心です。
日当たりのよい場所に寝床を設ける
春の暖かな日差しでひなたぼっこをしながら眠るのは気持ちがいいもの。日光が当たる窓際にマットを置くなどして、猫が日光浴をしながらお昼寝ができる寝床を設けましょう。寒暖差が大きい場所なので、愛猫が休んでいるときは温度変化に気をつけてあげてください。
寝床は人の動線から離れた場所に
猫ベッドを置く場所は、部屋の隅などできるだけ人が歩き回る動線から離れた場所を選びましょう。人の動きに干渉されず、猫が安眠できます。また、しっぽを踏んでしまうといったアクシデントも防げて、人の邪魔にもなりません。
猫は“寝子”と呼ばれるほど1日の大半を眠って過ごします。愛猫が良質な睡眠をたっぷりとれるよう、環境を整えてあげましょう。
お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学講師)
参考/「ねこのきもち」2023年4月号『頭文字SPRINGに鍵があった!春ストレスに打ち勝つ猫生活、始めましょう』
文/寺井さとこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。