愛猫からペロペロとなめられたことはありませんか。じつは、猫が飼い主さんをなめるのは、猫からの「好き」のサインなのです。そこで今回は、猫が好きな相手をなめる理由やなめてきたときの接し方について、動物看護師の小野寺温先生にお話を伺いました。
猫が相手をなめるのは「好き」だから
猫は、好きな猫といるときに相手の顔や体をなめて、毛づくろいをします。なめることで相手のフェロモンを感じ、さらに自分のフェロモンを相手に付け、安心するのでしょう。なめるのは顔が中心で、猫が自分で直接なめることができない場所なので、なめられるととても気持ちよく、ますます相手を好きになるようです。
なお、毛づくろいはもともと母猫が子猫にお世話でする行為なので、年長の猫が年少の猫に対してすることが多いと考えられています。
愛猫がなめてきたときは顔をなでてお返しを
猫が人をなめるのは、本当にその人のことが好きだから。また、飼い主さんが自分のほうを向いていないときに、気を引きたくてなめることもあるでしょう。とくに手をなめてくることが多いので、愛猫になめられたら、そのままなめられた部分を使ってお返しをします。あご下などの、猫が自身で毛づくろいできない部位をやさしくなでてあげましょう。こうすることで、ニオイの交換にもなります。
飼い猫は猫同士で意思を伝える方法を人に応用している
飼い猫は、猫同士で意思を伝える方法を、人に応用していると考えられています。愛猫の思いをくみ取り、望まれている対応をすることが、愛猫と気持ちを通わせるためのコツといえるでしょう。
猫が相手なめるのは、「好き」を伝える猫のコミュニケーション手段の一つ。もし愛猫が飼い主さんをペロペロとなめてきたら、やさしくなでてお返ししてあげましょう。
お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学講師 動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2021年4月号『猫同士のコミュニケーションがお手本!愛猫と気持ちを通わす“ネコメソッド”』
文/寺井さとこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
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