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飲ませやすい液体の「食欲増進剤」が登場! 猫の最新医療を解説

近年、猫の健康長寿を後押ししているのは、生活環境と食生活の良化、そして獣医療の進歩です。
そこで今回は、猫がフードを食べなくなったときに与える「食欲増進剤」の進化について、獣医師の山本宗伸先生にお話を伺いました。

2024年に登場した食欲増進剤とは?

ミヌエットのゆきちくん♪
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫はもともとの体質や病気が原因で、フードを食べなくなってしまうことがありますが、そんなときに投与されるのが「食欲増進剤」と呼ばれる薬です。

2024年に発売されたばかりの新しい食欲増進剤は、猫用で認可を取った初めての食欲増進剤。新薬の形状は、最近増えているペットに飲ませやすい「液体の薬」です。

新しい食欲増進剤の成分とその効能

マンチカンのこはくくん♪
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
新しい食欲増進剤は「カプロモレリン」という成分でできています。この成分は、食欲中枢を刺激するのと同時に、脳下垂体からの成長ホルモンの分泌を促し、肝臓に働きかけて筋肉量を増加させる機能をもつインスリン様成長因子(IGF-1)の産出を促進します。

つまりこの食欲増進剤は、食欲を増進させるだけでなく、筋肉量の増加も同時に促し、病気でやせてしまった猫の体重をもとに戻す効果が期待されている、ということなのです。

どういった病気で使用できる?

Mix(ミケ)の扇ちゃん♪
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
この新しい食欲増進剤は、海外では慢性腎臓病の体重減少に対して認可が取られています。
一方、日本ではより広く“慢性疾患に伴う食欲不振と体重減少”に対して認可が取られているため、慢性腎臓病だけでなく、すい炎、がん、慢性腸症など、体重が減ってしまう多くの病気に対する使用が想定されているのです。
獣医学の進歩によって、さまざまな病気に対抗できるようになってきています。愛猫が元気で長生きするためにも、何か異常が見られたらはやめに動物病院を受診し、獣医師と連携してしっかりと治療を受けるといいでしょう。
お話を伺った先生/山本宗伸先生(Tokyo Cat Specialists院長 国際猫医学界ISFM所属)
参考/「ねこのきもち」2025年6月号『創刊20周年特別企画 猫の健康と、これからと。』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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