“猫が目を細める瞬間“はどんな気持ちなのでしょうか。そのまなざしの向こうを見つめてみると、愛猫ともっと心を通わせられるかも。今回は、猫が目を細めたときの気分を”お天気“に例えながら、獣医師の藤井仁美先生に解説していただきました。
リラックスしているとき
頭を撫でていたら猫が目を細めた……。このように、リラックスしているときや「気持ちいい」というときに目を細めることがよくあります。ほかにも毛づくろいをしているときや、日向ぼっこをしているときなどにも見られますが、このとき猫の気分は“よどみなく澄み渡った空”のようにストレスがない状態といえます。
リラックスしている猫には、むやみに触れたり音を立てたりして、一気に気分をくもらせないようにしましょう。
まぶしいとき
まぶしいときに目を細めるのは、反射行動のひとつ。暗闇でも物が見える猫の目は光を取り込みやすい構造になっているため、まぶしそうにしていたら光を遮ってあげましょう。このときは少々ストレスを感じていて、やや“くもり気味“の気分といえます。
眠たいとき
リラックスした気分がより深まっていくと、“ねむい”という状況に。この姿を見ると思わずなでたくなる飼い主さんも多いと思いますが、せっかくの心地いい気分に水を差すことになるかも。”晴れやかな気分”のまま、ゆっくり寝かせてあげましょう。
敵意がないとき
猫が飼い主さんのほうを見て目を細めたら、愛情表現の場合もあれば「敵意はないので、優しくしてね」や「やめてよ」と警戒されている可能性もあり得ます。猫同士は鉢合わせすると目を細めてケンカを回避することがあるため、飼い主さんに対しても「嫌なことはしないでよね」と、“くもり気味”の気分でサインを送っていると考えられます。
”猫の細目”には、さまざまな気分があらわれます。頭・耳・ひげ・周囲の環境など、そのときの状況を総合的に見て判断するのがポイントです。
お話を伺った先生/藤井仁美先生(獣医師 獣医行動診療科認定医 ペット行動カウンセラー)
参考/「ねこのきもち」2023年2月号『そのときの気分をお天気マークで解説!目を細める猫の気持ち』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。