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動きの速い映像が好み? 猫の視覚を刺激してあげるために飼い主ができること

猫がもつ「感覚」の特徴を理解し、それにあったアプローチ方法を取り入れれば、猫は新たな刺激や変化を楽しむことができ、生活がよりよいものになります。

そこで今回は、猫の感覚のなかから「視覚」をピックアップし、その特徴などについては哺乳動物学者の今泉忠明先生に、猫へのアプローチ方法については愛玩動物看護師の小野寺温先生にお話を伺いました。

猫の視覚にはどんな特徴があるの?

MIXキジトラのヤンちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫は近視(0.04~0.3程度)で、動きのないものにはあまり反応しません。しかし、動いているものを見分ける動体視力は人の約4倍という説があり、動くものにはとても敏感です。

また、猫の視覚は暗闇の中でもよく見えるという特徴があります。これは、猫の目の中にある「タペータム」という反射板の働きによるもの。猫の目に入った光は「タペータム」に反射されて約2倍になり、より明るい像として猫は認識することができるのです。
では、このような特徴をもつ猫の視覚には、どのようなアプローチをすればよいのでしょうか。詳しくみていきましょう。

猫の視覚を刺激するアプローチ法(1)テレビやPCで動きのある映像を見せる

ペルシャのDownyちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫の視力は人の10分の1程度なので、テレビやPCなどの画面に映る映像はよく認識できないでしょう。

しかし、動体視力に優れた猫は、テレビやPCの画面に映る動きの速い映像には目がありません。たとえば、球技やフィギュアスケートなどの映像を見ることは、猫にとって視覚的な刺激に満ちた遊びになると考えられます。

猫の視覚を刺激するアプローチ法(2)猫が高い場所ところから見下ろせる場所をつくる

MIXキジトラの叶ちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫は高いところを好むとされていますが、これにも猫の視覚が影響しています。

猫にとって高いところは、見晴らしがよいだけではなく、獲物が見つけやすく敵にも見つかりにくいため、本能的に安心できる場所。そのため、家の高いところに猫の居場所をつくっておくと、たとえば来客があったときなど、猫が不安や落ち着かない気持ちになったときの避難所になります。

距離を置きつつ相手の様子がうかがえる高所に移動することで、猫は心を落ち着かせることができるのです。

猫の視覚を刺激するアプローチ法(3)獲物のようにおもちゃを動かす

エキゾチックショートヘアのマリモ ちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫とおもちゃで遊ぶときは、おもちゃを鳥や小動物に見えるように動かすと、より猫の狩猟本能が刺激されます。

たとえば、トンネルや壁などを利用して猫から見えたり隠れたりする、鳥のように空中を飛んだかと思うと一カ所に止まるといったように、おもちゃをうまくコントロールしてみてください。おもちゃは複数用意し、ローテーションして使うと飽きられにくくなります。
ちなみに、小野寺先生が見学したアメリカのシェルターでは、外が見渡せる大きなケージに猫タワーがあり、そこで猫たちが気持ちよさそうに自然の景色を眺めていたそうです。完全室内飼いの猫も環境が許す限りは、昼夜を問わず、広く遠くの景色を眺められる場所をつくってあげられるとよいですね。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)、小野寺温先生(帝京科学大学講師 愛玩動物看護師 )
参考/「ねこのきもち」2023年11月号『猫ならではの「五感」にアプローチ キャットセンスを磨こう!』
文/長谷部サチ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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