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猫のおなじみのしぐさの理由 猫の習性ならではの背景があった 

猫のしぐさのなかには、遺伝子レベルで組み込まれた野生の名残である習性によるものもあります。
そこで今回は、爪とぎ・毛づくろい・ウンチハイといった猫の習性に由来する3つのしぐさに注目。哺乳動物学者の今泉忠明先生が解説します。

爪は大切な武器「爪とぎ」

マンチカンのたまもちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
新品のソファが猫の爪とぎでボロボロに……。そんな“猫飼いあるある”ですが、猫の爪とぎの目的は物をボロボロにすることではなく、狩りのためのお手入れなのです。

一見、先端をといでいるように見えますが、深い層になっている爪をとぐことで古い爪をはがし、新しくて鋭い爪を出しているのです。ほかにも爪とぎには、指の間から出るニオイをつけるマーキング、ストレッチやストレス発散といった役割もあります。

感覚を研ぎ澄ます「毛づくろい」

ミヌエットのゆきちちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫の毛づくろいには、トゲ状の舌で体をなめてニオイを消し、毛を整えることで体表の感覚をとぎ澄ませる効果があります。単独で待ち伏せ型の狩りをしていた猫ならではの習性といえるでしょう。

ほかにも、被毛に空気を含ませることによる保温効果、暑い時期は被毛についた唾液が蒸発することによる冷却効果、気分を落ち着かせる効果などもあり、猫には欠かせない日課です。

危険な場所で排泄をしていた名残「ウンチハイ」

メインクーンのククルちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
野生時代、猫は自分のテリトリーの境界で排泄をし、あえてニオイを残すことでテリトリー外の敵をけん制していました。

しかし、境界での排泄は無防備で敵に襲われるリスクもあり、とても緊張感が高まる行為。そのため、今も排泄前と排泄中は緊張し、直後はその解放感からハイテンションになるのではないかと考えられます。
飼い主さんが「なぜ?」と感じるような行動も、猫の本能ならではの理由がありました。猫のしぐさや行動に対する理解を深めることは、猫を飼う上でも役に立つはず。愛猫とのコミュニケーションにも役立てていきたいですね。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2022年10月号「ちょっと“ざんねん”な謎行動の秘密に迫る! 今泉先生が出題 猫の習性七不思議クイズ」
文/田山郁
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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