愛猫に突然噛まれて驚いたことがある、という飼い主さんも少なくないでしょう。「急に私のことが嫌いになったの?」「どこが不満なの?」と不安に思ってしまいますよね。そこで今回は、飼い主さんを噛むことの多い場面別に、その理由と対策を解説します。
抱っこでスキンシップをしている最中に噛む
愛猫とのスキンシップは、心が癒される幸せな時間ですよね。しかし、場合によっては愛猫が急に噛んできたり、攻撃されたりしてしまうことも!猫の飼い主さんならご存知の通り、猫はもともと気分屋さん。自分が構われたくないタイミングで抱っこされると不快に感じ、攻撃してくることがあります。
「抱っこ」のように拘束されること自体、そもそも猫はあまり得意ではありません。さらに愛猫にとって無理な体制で抱っこされると、不安を感じてなんとか逃げようとします。
抱っこで噛まれる前にできること
気分屋さんなのが猫のかわいいところ。もちろん、飼い主さんに甘えたいときだってあります。甘えたいとき猫は、飼い主さんを見つめてきたり、しっぽをピンとたてたまますり寄ってきたりします。このタイミングが抱っこのチャンス!甘えたくて寄ってくるタイミングで抱っこすれば、攻撃されることも少ないでしょう。
抱っこするときは愛猫が不快に感じないよう、四肢と下半身を安定させてください。そして、愛猫と飼い主さんの間に隙間をつくらず、密着させるようにしましょう。
しつこい抱っこは禁物!
猫が抱っこを不快に感じてくると、飼い主さんの腕から離れようと身をよじらせたり足を突っ張ってみたりします。これは、抱っこを嫌がっているサイン。このサインが見られたら無理強いせず、愛猫をそっと離してあげましょう。
爪切りなどのお手入れの最中に噛む
愛猫にとって必要なお手入れである爪切りの場面でも、噛む・引っかくなどの攻撃をしてくることがあります。これは抱っこを嫌がる理由と同じく、猫は束縛されることを嫌うためです。爪切りなどのお手入れで何分も体の自由を奪われるのは、猫にとってはとても苦痛。我慢できなくて逃げ出したくなります。
また、猫は警戒心が強い動物なので、爪切りそのものを怖がっているケースもあります。過去に爪切りで出血したことなどがあると、その後も同じように怖がることも。
「触れる」ことに慣れさせよう
足先など、猫が触れられるのが苦手と感じる部分は、普段からスキンシップをして少しずつ慣れさせておきましょう。爪切りが苦手な猫であれば、まずは足を優しく触る練習から。スキンシップの練習は、できれば子猫のうちから始められると、その後の練習もスムーズに進みやすいですよ。
お手入れはなるべく短時間で済ませよう!
長く拘束されることが苦手な猫。お手入れを苦痛に感じさせないためには、とにかく早く終わらせることが重要です。たとえば、爪切りならすべての爪を一度に終わらせるのではなく、「今日は1本だけ、他の爪は明日」などと工夫して、一回のお手入れ時間を短くしてみましょう。それでもおうちでのお手入れを極度に怖がるようなら、動物病院などでプロに任せる方法もありますよ。
遊んでいる最中に噛む
猫にとっての「遊び」とは、狩りをしているのと同じ感覚。そのため、おもちゃなどを使って遊ぶことで狩りをしていた頃の本能がよみがえり、興奮しすぎてしまうことがあります。その興奮がおもちゃだけに向かえば良いのですが、夢中で遊んでいるうちに飼い主さんがターゲットになってしまうことも。
ヒートアップしてきたら一度ストップ!
愛猫が遊んでいるときに鼻息が荒くなったり、周りが見えなくなるほどおもちゃを追いかけ始めたりしたら、興奮しすぎている証拠です。遊びは中断して。愛猫の呼吸が整うまではおもちゃが見えないように隠しましょう。
飼い主さんの「手」をおもちゃにさせない
飼い主さんが自分の手や足で愛猫を遊ばせていると、それをおもちゃ(獲物)と勘違いしやすくなります。そうなると、飼い主さんの手足が獲物となり攻撃の対象に。遊ぶときは必ずおもちゃを使うようにしましょう。
愛猫と接する際には、飼い主さんとの心地よい距離感を保つことが大切です。噛まれてケガをしてしまう前に、愛猫のちょっとしたしぐさに気付いてあげて、必要な対策を心がけましょう。
参考/
「ねこのきもち」17年3月号『噛む・引っかく される前にできること』(監修:もみの木動物病院副院長 村田香織先生)
文/kate
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。