猫の11~14才は“ミドルシニア”と呼ばれ、徐々に老いが目立ち始め、本格的な老いに向けて備える時期です。今回は、そんなミドルシニアの猫に起こる体や行動の変化や、お世話の見直しポイントについて、獣医師の小林清佳先生にお話を伺いました。
ミドルシニアの体・行動・心の変化
ミドルシニアの猫には、次のような変化があらわれます。
「体」の変化
- 毛のツヤが変わる、肉球が乾燥する
- 排便の回数が減ってくる
- 筋力が落ちてくる
- 口臭がきつくなりやすい
「行動」の変化
- ジャンプをためらうようになる
- 動きにキレがなくなる
- 活動量が少なくなる
- 寝ている時間が増える
「心」の変化
- 穏やか&甘えん坊な性格になる傾向に
- 無理をせず、慎重になることが多い
ミドルシニアは本格的な老いに備える時期
前述のように、ミドルシニアになると体・行動・心に変化が起こります。まずは、若いうちからやっておきたいお世話ができているかを改めて確認し、愛猫の健康維持に役立てましょう。
また、ミドルシニアは老いが顕著になるハイシニアに向かう時期でもあります。本格的な老いが始まる前に、お世話や生活環境の見直しも必要です。
若いうちからやっておきたいお世話
- 猫の居場所ごとに水飲み器を用意する
- 2週間に1回、体重測定をする
- 2週間に1回、爪切りをする
- こまめにブラッシングをする
- 毎日の排泄物を確認する
- 快適な寝床を複数用意する
ミドルシニアのお世話の見直しポイント
ミドルシニアのQOL(生活の質)を保つための見直しポイントをご紹介します。
歯のチェックをする
ミドルシニアになると歯周病などのリスクが上昇します。若い頃からデンタルケアを習慣化するのが理想ですが、難しい場合は、月に1回を目安に口の中をチェックしましょう。歯石や口臭が気になったら受診し、早めに歯石除去等の対策をしてください。
年代に合ったフードを選び食欲をキープ
ミドルシニアになると徐々に食欲が落ち始め、やせだす猫が増える傾向に。シニア猫が食べやすいフードを選び、なるべく食事量を減らさないように、体型を維持することを目標にしましょう。
居場所の近くに猫トイレを設置する
足腰が弱まるハイシニアになったとき、トイレにアクセスがしづらいと排泄を我慢したり、無理してトイレに行き体力を消耗したりして、粗相の原因に。ミドルシニアのうちからトイレの位置を見直したり数を増やしたりして、使いやすいようにしましょう。
シニア向けの猫タワーに買い替えを検討
若いうちは2mの猫タワーでも問題ありませんが、ミドルシニアになると徐々に筋力が落ちるため、足を踏み外すなどして転落のリスクがあります。安全性を優先し、1~1.5mくらいの猫タワーに買い替えを検討しましょう。
ケージに慣らす
ハイシニアになると寝ている時間が長くなり、安心して休める寝床がより多く必要になるため、寝床のひとつとしてケージを用意しておくと安心です。ミドルシニアからケージに慣らしておけば、将来的に安全な居場所としても使えます。
ミドルシニアは、本格的な老いに備えてこれまでのお世話を見直す時期です。愛猫が老後も安心して暮らせるよう、ミドルシニアのうちから備えておきたいですね。
お話を伺った先生/小林清佳先生(モノカどうぶつ病院院長)
参考/「ねこのきもち」2026年8月号『年を重ねて、愛しさ更新中! 愛猫の老いと向き合い、楽しむ シニア猫との暮らし』
文/寺井さとこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。