猫は本来単独行動をする動物なので、「1匹だとさみしいかな?」という心配はいりません。新しい猫を迎える前には、先住猫の性格や猫同士の相性を考慮して慎重に考える必要があります。
今回は、多頭飼いをする前の準備や注意点などをご紹介します。
2匹目を迎える前にどんな環境を用意すればいい?
先住猫と隔離できるスペースを確保する
しばらくは先住猫と生活空間を分けて慣らす期間が必要なので、新しい猫用に生活スペースを用意してあげてください。猫は狭くて暗い空間に安心感を覚えるため、押入れやクローゼットの一部を利用するのもいいでしょう。
新しい猫用のグッズは、迎え入れの1週間前から用意する
新しい猫が来るのと同時に見知らぬグッズまで置かれると、先住猫は落ち着きません。新しい猫用のケージやトイレなどは、迎える1週間前から用意し、ニオイに慣らしておくとよいでしょう。猫同士の関係性によっては相手のニオイがついた水を飲みたがらないこともあるため、匹数分の水を用意し、離して置いてあげるといいですね。
それぞれが落ち着ける場所を用意する
多頭飼いをすると、テリトリーが狭まるため、それぞれの猫がくつろげる居場所を作るとよいでしょう。仲がよくない場合は部屋を分け、それぞれに専用の寝床・トイレ・食事の場所を用意します。その際、お互いのニオイを忘れないよう、定期的にニオイの交換もしましょう。
先住猫と相性が悪い場合はどうする?
ストレスのサインが見られたら生活スペースを分けて
お互いによっぽど相性がよければすぐに仲良くなれますが、そうでない場合もあります。
<ストレスのサイン>
- 顔を合わせると攻撃したり、うなったり、威嚇したりする
- フードが食べられない
- 排泄を我慢してしまう
- 毛をむしったり、毛をなめ過ぎて脱毛してしまったりする
上記のようなサインがどちらかの猫に見られたら、生活スペースを分けるようにしましょう。
交代で同じ場所を使わせることで慣れさせる
生活スペースを分ける場合は、昼間は先住猫がリビングを使い、夜間は新しい猫が使うというように、交代で同じ場所を使わせる方法がおすすめです。猫は自分のニオイと混ざったニオイに安心しやすいため、段々とお互いの存在を許せるようになる効果が期待できるでしょう。
3匹目~を飼うときに先住猫にやってあげたいこと
先住猫を優先させてあげる
飼い主さんは猫にとって母猫のような存在なので、新しい猫にかかりきりになっていると、ヤキモチを焼いてほかの猫に攻撃してしまうことも。先住猫が近づいてきたら、かまってあげるなどして優先するように意識しましょう。
元気すぎる猫は、飼い主さんが相手をする
ゆっくり過ごしたい年代の猫は、元気な子猫や若い猫をうっとうしく感じることがあります。若い猫は別室で遊ばせたり、飼い主さんが遊び相手になってあげたりして、エネルギーを発散させるようにしましょう。
それぞれが好むトイレを用意
トイレは「匹数+1個」が理想の数。3匹飼うなら4個は用意したいものです。複数個用意しているのに猫が使わない場合、トイレの砂や形を変えてみて、それぞれの猫が好む環境にしましょう。同じ場所に並べると同居猫の目を気にして排泄できなくなってしまう猫もいるため、トイレはリビング・廊下・洗面所など、何か所かに分けて置いてあげるといいですね。
安心して食事ができるようにする
並んで食事をさせると、食欲旺盛な猫が横取りしてしまったり、遠慮する猫が出てきてしまったりします。それが原因で不仲になることもあるため、新しい猫は慣れるまで別の部屋で食事させるといいでしょう。部屋を別々にするのが難しい場合は、高低差を使って相手のフードが見えないようにする方法もあります。
新しい猫を迎える際には、それぞれの猫に対して配慮が必要です。先住猫と新しい猫の両方が幸せに暮らせるよう、できる限りの対策をしてあげましょう。
参考/「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『先住猫がいる場合の猫の迎え入れ』
文/AzusaS
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。