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【獣医師監修】猫が骨折したら・・・見極め方と注意点、治療費を徹底解説

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ねこのきもち投稿写真ギャラリー
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猫の骨折のリスクは、日常生活のあらゆるシーンに潜んでいます。室内飼いでも例外ではありません。猫の骨折の原因とは?骨折してしまった場合の、治療費や治療内容はどのようなものなのか、獣医師が解説します。

猫の骨折の原因

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低い段差からの落下

骨折というと、高い場所から落ちるというイメージが浮かびませんか?ですが、ソファの端や階段の3~4段目など数十センチの段差といった低い場所からの落下が、骨折を招きやすいのです。逆に、タンスなどの高所から落下しても受け身を取って無傷で済むこともあります。
猫の体は柔軟性に優れているので、落下しても大抵は受け身で対処できますが、タイミングや条件が悪かったりすると骨折してしまう可能性も高くなります。ソファの上や階段など、家の中にある低い段差からの落下には、十分注意が必要です。

ベランダからの落下

ベランダからの落下も、猫の骨折の原因として注意が必要です。障害物をよけて移動する猫をよく観察していると、よくもぶつからず動くなぁと感心してしまうほどです。ですが、そんな猫でもベランダのように手すりなどの障害物や高さがある場所では、落下して骨折するリスクは高まります。
ベランダには猫を出さないなどの工夫をして、落下の原因に近寄らせないことも大切です。

子猫はケージに注意

子猫のうちは、ケージに入れて飼育する方も多いと思います。ですが、このケージにも骨折の原因が潜んでいます。好奇心旺盛な子猫は、ケージに飛び乗って遊びたがります。ケージの網目に足を引っ掛けて落下し、骨折してしまうケースもあるため、注意が必要です。
そのほか、カーテンによじ登った際の落下や、カーテンレールから足を踏み外して落下する危険性もあります。ケージは網の目の細かいものに切り替えるか、カーテンもよじ登れないよう、工夫をすることも大切です。

猫の骨折を見極めるポイント

ねこのきもち投稿写真ギャラリー
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猫が骨折しているかどうか、見極めが難しいという声もよく聞かれます。「こんな様子が見られたら骨折かも」というポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

骨折時のおもな症状と見極めのポイント

参照/YouTube(両後ろ足の骨折)

以下のチェック項目で当てはまるものがあれば、猫は骨折している可能性が高いです。

・足が腫れている
・足をかばうように浮かせて歩く
・足を触られると嫌がる
・動かずじっとしている時間が多い
・食欲がない

骨折と言えば、まずは四肢(足)が主です。四肢を骨折すると、骨折した足をかばうようにして歩きます。動画の猫は両後ろ足を骨折したため、完全に引きずって移動しています。足の指の骨折は、地面に足を付かないようにかばう様子が見られます。
落下した際に、顎の骨を骨折することもあります。段差からの落下後に、食欲が落ちているようなら顎の骨折を疑ったほうがよいでしょう。

骨折した部位によって緊急性が変わる


参照/YouTube(骨盤骨折の猫)

一番注意したいのが骨盤と背骨(脊髄)の骨折です。動画の猫は骨盤を骨折しており、歩行が困難なことが見た目にもはっきりわかります。このように骨折箇所が骨盤や背骨の場合は緊急事態ですので、時間を置かずに動物病院を受診することが絶対不可決です。抱き上げることも猫の負担になるので、平らな板などにやさしく乗せて運ぶのがベストです。
いずれの部位の骨折も、動物病院での診察と治療は必須となります。「猫が落下したら必ず動物病院を受診する」くらいの心持ちでいるほうが、猫の健康を守るためにも賢明です。

治療費はどのくらい?治療方法は?

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骨折治療の費用は平均20~30万円

猫の骨折治療の費用は、およそ20~30万円です。骨折の度合いや部位によっても、費用に差が生じます。決して安いとは言えない金額ですので、万が一に備えてペット保険に加入しておくと安心ですね。

完治までの期間はどのくらい?

短くても1カ月、平均3カ月ほどの期間が必要です。猫は犬と比べて、骨の再組成能力が優れています。自然治癒力のはたらきで、骨の再組成のために必要な細胞やたんぱく質が生成されるのが、骨折してから最初の2週間です。
そのため、骨折してから最初の2週間のあいだに適切な治療が行われれば、その後の回復も順調になると言われています。

治療方法はギプスを使用するケースが大多数

軽い症状(骨にヒビが入ったなど)や、一般的な骨折であれば、ギプスのみの治療で済みます。ヒトと違い、猫は骨の再生力にすぐれているため、両足骨折などの一見重い症状の場合も、手術なしで治療を進めていくことがほとんどです。

自然治癒や放置はNG!

猫の骨再生能力は目を見張るものがありますが、放置したり自然治癒させようとしてはいけません。放置した結果、変な骨のくっつき方をするなど、正常に骨が再組成されない危険があります。必ず獣医師の診断のもと、きちんとした治療をすることを心がけましょう。

骨折治療中の猫の過ごし方

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基本は安静に

治療中や手術後は、基本的に安静に過ごせるようにしましょう。ケージの中で過ごすことが一番ですが、1日のほとんどを狭いケージの中で過ごすことで猫にストレスがかかることも。食事の時間やトイレの時はケージから出してあげるなど、ストレスを和らげる工夫をしてみてください。
治療用のギプスに関しても、猫の場合は嫌がって外そうとしたり、動き回って外れやすかったりします。エリザベスカラーなどを併用して、骨折した部分に負担がかからないよう過ごすことが大事です。飼い主さんの独断でギプスを外してしまうと、骨が正常にくっつかない危険も出てきます。
もしギプスが外れてしまったら、動物病院へ行ってギプスを再度固定してもらいましょう。

トイレの方法は?

骨折治療中の猫のトイレは、飼い主さんが見守ってあげることが理想的です。トイレそのものを特別なものに変える必要はありませんが、猫がふらついたりすることなく排泄できるよう、必要であれば介助してあげられると良いでしょう。
手術やギブスでの治療で、猫も大なり小なりストレスを感じるため、食欲が落ちることもあります。そのため、3~5日くらいはウンチが出ないこともあるようです。その際は療養食や猫草で、排便を促してあげるのも効果的です。

段差が低くても猫が落下したら動物病院を受診しよう

猫が段差から落下してしまったら、その段差がたとえ低いものだとしても、骨折の原因となることがあります。一見すると大丈夫そうでも、よく観察してみたら足を引きずっていたり腫れていたりなどのサインが見つかるかもしれません。
もしかしたら骨折かも?と少しでも感じたら、迷わず動物病院を受診しましょう。

監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/紺道ゆあん

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