愛猫の鳴き声って覚えてしまうものですよね。ゴハンが欲しいとき、遊んでほしいとき……無意識に聞き分けている飼い主さんも多いかも。でもときどき、愛猫が普段より「低い声」を出していることはありませんか? 猫の「低い声」に隠されたヒミツを解説します。
いつもより鳴き声が低い……?
もともと単独行動をする生き物だった野生時代の猫は、あまり鳴かない動物でした。しかし、人と暮らすうちに、自分の要求を通すために飼い主さんに「鳴く」ことで気持ちを伝える必要が生まれ、次第に鳴き声が発達したと考えられています。
そんな猫がいつもより低めの鳴き声を出しているときは、強い主張や、威嚇の気持ちを表している可能性が。なにかしてほしいことがある、逆にやめてほしいことがある……そんなとき、猫は普段よりも低い声で鳴くのです。
こんなときに「低い声」で鳴いてました!
では、「ねこのきもち」読者の皆さんから集まった「猫が低い鳴き声を出したとき」の実例を見ながら、猫たちがどんな気持ちだったのかを確認してみましょう。
同居猫に向かって「ウニャー」
同居猫をにらみながら「ウニャー」と低い声を出しているときは、「そこをどいてよ」と言っているのかもしれません。猫が相手をにらむのは敵意や抗議の表れですが、そこに鳴き声が加わっているのは、より強い気持ちを表現していると考えられます。
飼い主さんが同居猫をかわいがっているときにこの声を出すなら、順番になでるなどして平等に接してあげてくださいね。
ほかの猫がいないときに「にゃがにゃが」
多頭飼いの猫が、ほかの猫がいないときに低い声で変わった鳴き方をしているのは、独占欲の表れです。日頃は甘えるのがあまり得意ではない猫が、この鳴き方をしたときに1匹で甘えられることに気づいたのではないでしょうか。1匹で甘えられるタイミングを見計って、鳴いていると考えられます。
あくびと一緒に「アーニャオ」
あくびと一緒に……ということは、つい勢いで鳴き声が出てしまっただけかもしれません。しかし、人が現れたときにわざわざ鳴くのであれば「いま起きたよ〜」とアピールしている可能性もあります。
ウンチのあとに「ヌォ〜ン」
猫がトイレの前後に興奮状態になるのは、野性時代の名残です。排泄の間は無防備になり、敵に見つかってしまうかもしれないという不安から、鳴いてしまう猫がいるようです。排泄物を砂で隠したものの、落ち着かずに鳴いていると考えられます。
何を伝えたがっているのか見極めて
猫が普段よりも低く野太い声で鳴くときは、なにかに不満があったり、不安を感じていたり、強い抗議の気持ちを表したりしているとき。何を訴えようとしているのか、見極めることが大切です。
トイレ環境、同居猫との関係性など、日頃の生活をよく観察し、不満や不安の要素を取り除いてあげてくださいね。
参考/「ねこのきもち」2016年10月号『鳴き声の「高さ」で気持ちがわかる! サウンド オブ MEOWジック』(監修:帝京科学大学助教 動物看護師 小野寺温先生)
文/momo
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。