猫によく見られるしぐさ「スリスリ」。猫を観察してみると、人や物、他の動物など、いろいろな物に対してスリスリしていますが、なぜなのでしょうか。今回は、猫がスリスリしているときの気持ちについて解説。また、注意が必要なパターンについてもご紹介します。
マーキングのスリスリ
猫のスリスリの本来の意味は「マーキング」です。人や物などに“自分のもの”という印になるニオイをつけることで、安心しようとしているのでしょう。
例えば、外から帰宅した家族や、宅配便で届いた荷物などにスリスリするときなどは、マーキングしているといえます。自分のテリトリーにある知らないニオイにスリスリすることで、落ち着こうとしているのです。
アピールするためのスリスリ
「飼い主さんにスリスリしてみたら、オヤツがもらえた」など、猫はスリスリした後にいいことがあったことを覚えています。そして、その経験から、飼い主さんにスリスリして要求を伝えているのです。
また、飼い主さんがパソコンや携帯、雑誌などに集中しているときは、それらに対してスリスリして、間接的にアピールすることも。飼い主さんがアピールに気付いてくれないと、さらに激しくスリスリするなど、アピールの仕方がオーバーになってくるでしょう。
挨拶としてのスリスリ
親しい猫に対して、挨拶としてスリスリすることも。このとき、猫は自分のニオイを相手につけながら、相手のニオイも確認します。また、親しみのあるニオイを嗅いで安心したいときにも、スリスリすることがあるようです。
ちなみにスリスリの相手は、猫に限られません。犬などの他の動物にすることもありますので、他の動物も一緒に飼っている場合にはよく観察してみてください。なお、スリスリする時間が長いほど、友好的な関係が築かれているそうですよ。
こんなときは要注意!
特定の箇所を頻繁にスリスリしている場合などは、注意が必要です。病気などが原因で、かゆいと感じてスリスリしているのかもしれません。
こすりつける頻度が増えたり、執拗に同じ場所ばかりスリスリしたりするなど、いつもとは違うスリスリが見られた場合には、必ず確認するようにしてくださいね。
猫のスリスリには、さまざまな理由が隠されていることがわかりました。ときには、病気やストレスが隠れていることもあるようのなので、愛猫の様子をよく観察することが大切ですよ。
参考/「ねこのきもち」2016年8月号『\シリーズ第2弾/だって猫だもの 今日も“スリスリ”しています 猫の「こすりつけ行動」、その本当の気持ちは?』(監修:帝京科学大学生命環境学部アニマルサイエンス学科准教授 加隈 良枝先生)
文/みづかめ
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。