食事や生活環境の向上によって、猫の寿命も延び、現在では日本の飼い猫の半数が“7歳以上のシニア”だといわれています。できれば長生きするだけでなく、愛猫にはずっと元気に過ごしてほしいですよね。そのために、猫のシニア期に訪れる3つの“節目”を知って、愛猫のお世話を見直しましょう!
猫のシニア期は7才から。なんと一生の半分も!
猫のシニア期は7才から始まります。完全室内飼いの猫の平均寿命は16才くらいといわれているため、なんと猫の一生の半分は「シニア期」ということに。個体差はあるものの、猫のシニア期は「7才」「11才」「15才」を“節目”としてライフステージが切り替わるといわれています。愛猫がシニア期をアクティブに過ごすためには、節目ごとに体の変化に合わせた、健康管理やお世話の見直しをしていくことが重要です。
猫のシニア期の3つの節目「7才」「11才」「15才」の変化とは?
7才:代謝が少しずつ変化し、寝る時間も増える
7才になっても、見た目も動きもほとんど若い猫と変わらないため、シニアになったと実感することは少ないでしょう。しかし、代謝や腎臓などの体の機能はこの時期から落ちていきやすいといわれています。そのため、飲水量や尿の量をしっかりチェックしたり、肥満に気を付けたりする必要があります。
この頃から、寝る時間も少しずつ増えていきますが、まだまだ好奇心は旺盛です。飼い主さんから積極的に遊びに誘ったり、関節の衰えに備えたサプリメントを与えたりしてもよいでしょう。
11才:動きが鈍くなり、加齢性の病気のリスクが高くなる
11才になっても、見た目に大きな変化はありませんが、腎臓病やがんなどの加齢性の病気にかかるリスクが上がるため、日々の健康チェックがますます重要になります。また、ジャンプ力が衰え、寝る時間がさらに増えるため、猫がゆっくり過ごせる場所を増やしてあげるとよいでしょう。食欲や消化機能も落ちやすい傾向にあるため、フードの見直しも検討しましょう。
15才:感覚器が衰え、感染症にかかりやすくなる
15才は、人でいうところの「後期高齢者」の年齢にあたります。この時期になると、さらに筋力が低下し、1日のほとんどを寝て過ごすようになります。感覚器が衰える一方、甲状腺機能亢進症や認知症が原因で、早起きして大声で鳴くなどの症状がみられる猫もいます。
また、免疫力が落ちるため、感染症にかかるリスクも上がり、病気が治りにくい状態に。穏やかな日々を過ごせるように配慮しましょう。
愛猫がシニア期に入ったら「お世話」の見直しを
愛猫がシニア期に入ったら、「シニア用のフードにする」「水の置き場所を増やして脱水を防ぐ」「トイレにステップ台を付ける」など、愛猫の変化に合わせたお世話の見直しをする必要があります。また、異変を早く見つけられるように、食事やトイレなど「猫の様子を普段からチェックしておく」ことも重要です。
愛猫がアクティブなシニア期を過ごせるように、“節目の年齢”を目安にし、ライフステージに合ったお世話をしていきましょう!
参考/「ねこのきもち」2015年11月号『めざせ!アクティブシニア猫!若いうちからできる長生きのヒケツ』(監修:小動物診療所獣医師 猫国際医学会(ISFM)会員 徳留史子先生)
文/いけてぃん
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。