実りの秋、そして食欲の秋ですね。店先に旬の食材がずらりと並ぶようになり、つい愛猫にもおすそわけしたくなるものですが、ちょっと待って! 秋が旬の食材の中には、猫に絶対与えてはいけないものがあるんです。特に注意が必要な3種の食材をご紹介します。
絶対NG(1)さんまなどの生の青魚
さんまなどの青魚は、酸化が早いもの。鮮度が低い生の青魚を食べてしまった場合、酸化の原因である不飽和脂肪酸により、「黄色脂肪症」という病気を引き起こすおそれがあります。また、寄生虫がついている可能性も考えられるので注意が必要です。もし猫に青魚を与える場合は必ず加熱して、ごく少量に留めるようにしてください。
絶対NG(2)ぶどう・レーズン
秋の味覚であるぶどう。こういった旬の果物は体にいいと考えてしまいがちですが、実はぶどうには猫にとって有害な成分が含まれており、腎臓に悪影響を及ぼすと考えられています。ぶどうが原料のレーズンも、干されることでその成分が凝縮されているため、ごく少量でも危険。たとえ猫が欲しそうにしても、絶対に与えないでください。
絶対NG(3)長ねぎなどのねぎ類
肌寒くなるこの季節は、少しずつ鍋の出番が増えてきます。晩秋から旬を迎える長ねぎは、鍋には特に欠かせない食材ですが、実は猫の赤血球を破壊する成分が含まれており、猫が口にした場合、重い貧血や血尿を引き起こすおそれがあります。
また、ねぎ類に含まれるこの成分は、たとえ調理したとしても無害にはなりません。そのため、ねぎ類を使った加工食品(例:シュウマイなど)にも十分注意するようにしてください。
ついうっかりに気をつけて!
人が食べているものを欲しがっておねだりする猫。そのかわいい様子にほだされて、ついつい与えてしまうという飼い主さんも多いのではないでしょうか。その一口が愛猫の健康を害することのないよう、旬の食材にも十分に気をつけるようにしてください。
万が一、目を離したすきにこうした食材を愛猫が口にしてしまうようなことがあった場合は、たとえ異変がなくても、かかりつけの動物病院に相談することをおすすめします。
参考/「ねこのきもち」2017年2月号『獣医さんがジャッジ! 与えてよかった? 人の食べ物』(監修:高円寺アニマルクリニック院長 高崎一哉先生)
文/朱音
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。