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保護猫を迎えたときの状況は? いまどきの保護猫事情【ねこのきもち調査】

外で暮らしていた猫。一時的に施設などでお世話をされていた猫。そうした"保護猫"たちを迎えた飼い主さんに、どんなところから迎えたのか、どんな状況で、何才のときに迎えたのか、などをアンケート調査。
仕事柄、保護猫のお世話経験もある獣医師の小林先生にお話を伺いながら、イマドキの保護猫たちの事情に迫ります!
撮影/小森正孝

あなたは保護猫を飼っていますか?

ねこのきもち読者のうち、現在保護猫を飼っている人は約6割、以前飼っていた人と合わせると7割近い結果に。「犬と違って、猫はまだまだ外で暮らしているコがたくさんいるので、自分で見つけて保護することも少なくないでしょう」(小林先生、以下「」内すべて)。

保護猫をどこから迎えましたか?

先の質問で「はい」と答えた人の回答。最も多かったのは『自分・家族が保護した』、続いて『人づてに』で、この2つを合わせて6割強という結果。行政機関、ボランティア団体、保護猫カフェなどから迎えた人は合わせて3割弱でした。「当院でも保護猫の相談を受けたり預かったりすることがあります。動物病院は、信頼や、健康面をケアされているという安心感があるためか、比較的、里親さんが見つかりやすい印象です」。

あなたが保護猫を迎えたときの状況は?

「保護猫を積極的に探していた」「猫を迎える予定があった」と、猫を飼う意思をもっていた人は合わせて4割強。「猫を飼う予定はなかった」という人も4割強でした。「猫を飼う意思をもっていた人は覚悟や環境が整っており、理想的な形で猫を迎えられたでしょう。飼う予定ではなかった人は、"このコと暮らしたい"と、唯一無二の存在としてその猫を受け入れられたと思います」。

あなたは、愛猫が推定何才のときに迎えましたか?

1才未満の子猫を迎えた人が8割強と圧倒的に多く、成猫を迎えた人は2割弱、シニア・ハイシニア期は0でした。「保護猫には子猫が多いので当然の結果といえるでしょう。でも、じつは愛護センターなどには飼い主を失った成猫も多くいて、里親さんが見つかりにくいのが現状。成猫は全般に落ち着きがあり、時間はかかってもなれてくれるもの。きっと成猫のほうが合う人もいると思います」。

あなたは、愛猫を迎える前にトライアル(お試し期間)を設けましたか?

愛護センターなどから迎えた人のうち、「トライアルを設けた」という人は半分弱。「意外に少ないですね。猫の性格はさまざまなので、相性のよし悪しがあって当然。たいてい1~2日は緊張して出てこないので、実際の相性を見るためには1週間以上のトライアルを設けるのが理想です」。

愛猫は、迎えたときに病気にかかっていましたか?

迎えたときに何らかの病気にかかっていた猫は半分弱でした。保護猫に多いのは、猫カゼ、猫カビ、ノミ、耳ダニ、そして腸内寄生虫(回虫など)などの感染症です。外で暮らしていると、母猫や、ほかの猫との接触を通して多くの猫が感染してしまいます。「一見わからなくても、感染症にかかっていることがあります。早めに動物病院で健康チェックを受けましょう」。行政施設やボランティア団体で保護された猫は、治療を行っているケースが多いようです。

愛猫は、去勢・避妊手術を受けていますか?

『迎えたあとに手術をした』と答えた人が8割近くと大多数。『迎える前にすんでいた』と答えた人は2割弱でした。

「愛護センターなどでは、手術後に譲渡するケースが少なくありませんね。通常は生後5カ月頃が目安ですが、病気のリスクや問題行動を抑制する目的で、手術時期が早まっている傾向にあります」。

愛猫は、ワクチンを接種していますか?

迎えたあとに接種した』と答えた人が6割強と多数ではあるものの、『迎える前に接種していた』と答えた人が約3割と多め。

「1回目の混合ワクチンは生後2カ月半〜3カ月、2回目は生後3カ月半〜4カ月で接種するので、愛護センターなどではたいてい1回目はすませていると思います。猫免疫不全ウイルスと猫白血病ウイルスの検査の有無も確認を」。

一生幸せにできるかをよく考えて迎えて

撮影/tomo
いかがでしたか?

保護猫かどうかにかかわらず、1匹でも多くの猫に幸せになってほしいというのは、猫好き共通の願い。迎えると決めた際には、手放すということのないよう、一生幸せにできるかをよく考え、責任ある行動をとりましょう。

参考/「ねこのきもち」2020年11月号『イマドキ保護猫事情』
(監修:獣医師 小林清佳先生)
文/Monika
撮影/小森正孝、tomo
※この記事で使用している写真は、ねこのきもち2020年11月号『イマドキ保護猫事情』に掲載されているものです。
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