猫と暮らす
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生理的?病気の可能性?見た目でわかる気になる「猫のくしゃみ」
猫がくしゃみをしているのを目撃したことのある飼い主さんもいるでしょう。人間と同じように生理現象によるものもあれば、病気のサインのこともあるようです。
この記事では「生理的なくしゃみ」と「病気の可能性があるくしゃみ」の見分け方について、ねこのきもち獣医師相談室の先生が解説します。
猫がくしゃみをする原因
ーー 猫がくしゃみをするのはなぜでしょうか?
ねこのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「鼻の粘膜に刺激があると、くしゃみをします。生理的なものの場合は、ほとんどが数回したらおさまります。たとえば、ほこりや冷たい空気を吸いこんだときや、水を飲んだ後などにくしゃみをします」
ーー生理的なものではなく、なにか病気のときにもくしゃみをすることがありますか?
獣医師:
「病気の可能性がある場合は、鼻の粘膜が炎症を起こして敏感になっているので、よりくしゃみをしやすく、数回ではおさまらずに1日中続く場合もあります。
病気の可能性があるくしゃみの見分け方としては、『気づくとさっきからずっとくしゃみしてるな』という感覚を目安にするといいでしょう。反対に、生理現象の場合は、『気づくといつの間にかおさまっている』という感覚です」
見た目で気づける「問題のないくしゃみ」と「病気の可能性があるくしゃみ」
ーー「問題のないくしゃみ」と「病気の可能性があるくしゃみ」は、見た目でも見分けがつきますか?
獣医師:
「そうですね。問題のないくしゃみの場合は、鼻水を伴わないことがほとんどです。あっても、水のようなしぶきが少し出る程度です。
一方、病気の可能性があるくしゃみは、鼻水がたくさん出ます。透明なものから、風邪が進行するとドロッと黄色いものまで、周りにたくさん飛び散ります」
猫がくしゃみをしているときの飼い主さんの対応
ーー猫がくしゃみをしているとき、飼い主さんはどのようなことに注意すればいいでしょうか?
獣医師:
「猫がくしゃみをしている場合は、下記のことを確認しましょう。
もしも病気のくしゃみの可能性がある場合は、動物病院を受診しましょう。猫風邪の場合は、猫ヘルペスウイルス、カリシウイルス、細菌などが混合感染している場合が多く、抗生物質や消炎剤を投与して治療します。
症状が重篤の場合は、インターフェロン(抗ウイルス作用をもつ薬)などを使う場合もあります」
ーー早く治療をしてあげるためにも、飼い主さんは病気の可能性があるくしゃみの特徴について覚えておきたいですね。
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
取材・文/柴田おまめ
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