猫と暮らす
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子猫の離乳食はいつから? 獣医師が教える離乳食の方法・手順
ちゃんと大きくなっているのかな?安心しているかな?など、飼い主さんも不安に思ってしまうこともしばしば。
今回は子猫の離乳食に関する基本的な情報をお伝えします。
離乳食の開始時期の見極め方は?いつまで続ければよいの?
はじめのうちはミルクを継続しながら、少しずつ離乳食を進めていきましょう。そして、およそ生後2ヵ月(生後8週齢)くらいになると、離乳食の完了時期です。
この頃には歯が生えそろってきますので、子猫用のドライフードが食べられるようになることを目指しましょう。
離乳食には何を与えたらいい?
猫用の離乳食が手に入らないからといって、人の赤ちゃん用のベビーフードなどは使用しないでください。ネギ類などの猫が食べられない食材が使用されていることが少なくないうえに、必要な栄養素が乳幼児と子猫では全く異なるからです。
そういった意味でも、市販の子猫用離乳食や子猫用のキャットフードがもっとも便利で、安心して使いやすいといえます。市販品を購入する場合は、必ず 「総合栄養食」と記載されているものを選んでください。「総合栄養食」には子猫に必要な栄養が過不足なく含まれています。ちなみに、「一般食」と記載されているものは、いわゆる「おかず」に近く、単独で必要な栄養素をバランスよく摂取できるものではありませんので、注意してください。
離乳食はどのようにして進めたらいいの?
離乳食を始めるときは…
子猫が離乳食をお皿から食べないようならば、手から与えてもかまいません。上あごにごく少量の離乳食をぬりつけてみて、離乳食には味があり、食べられるということを経験させて覚えてもらいましょう。その後、子猫が離乳食を手からなめて食べるようになったら、少しずつお皿へと誘導してあげるようにしてください。
離乳食の量と回数は…
離乳食を食べる量が少ないうちは、離乳食だけで子猫に必要な栄養を十分に与えることが難しいため、授乳を続ける必要があります。ただし、離乳食を食べさせる前に授乳してしまうと、お腹がいっぱいになってしまって離乳食を食べないことがあります。まずは離乳食を与えてから、ミルクを欲しがるようならばミルクを与えるようにしてください。離乳食を食べることに慣れてきたら、少しずつ離乳食の量を増やしていき、そのかわりにミルクの量を減らしていきましょう。新鮮な水が飲めるように離乳食と一緒に用意してあげることも忘れずに。水はお皿に1~2ミリくらいの深さで用意しておきましょう。
離乳食は、1日に3~4回に分けて与えてください。まだ胃の大きさが十分でなく、消化機能も発達していないため、欲しがるだけ与えるといっても、一度にそれほどたくさんは食べられません。お世話は大変かもしれませんが、少しずつ、子猫の状況に合わせて何度も与えるようにしましょう。
その際、水分量の多い離乳食をおきっぱなしにすることは、風味が落ちてしまうだけでなく、衛生上の問題があるためおすすめできません。子猫が食べ残しをした場合は、必ず1回ごとにきちんと片付けて、毎回新しい清潔な食事を与えるようにしてください。
離乳食の完了時期は…
まとめ
監修/白山聡子先生(獣医師)
獣医師資格取得後、小動物臨床に従事。主に犬猫の臨床に携わる。現在は育児と仕事を両立させながら、愛猫と暮らしている。
取材・文/大口亜紗
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