猫と暮らす
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「最近、愛猫の行動が変かも…」は心の病気が原因!? 原因や対策を解説
猫と一緒に暮らしているなかで、「この行動ちょっと異常かも?」と感じたら、それは心の病気が原因かもしれません。そこで今回は、猫の心の病気の症状や原因、心の病気になりやすい猫の特徴、飼い主さんができる対策などについて解説します。
猫の心の病気とは?
猫の心の病気とは、いわゆる「問題行動」のことを指します。
問題行動とは、「自分のしっぽを追いかけ、噛んで傷つける」といった行動そのものが異常なものもありますが、猫本来の行動である「激しく鳴き続ける」という行動も、極端に少ない、または異常に多い場合などは問題行動となるでしょう。
そのほかにも、猫の行動自体は正常であっても、飼い主さんが一緒に生活するなかで問題行動だと感じるものも含まれます。動物病院に連れて来られる猫には、このケースも少なくないようです。
猫の「心の病気」は増えつつある?
近年、「心の病気」と診断される猫が増加しており、その理由のひとつには、室内飼いの猫が増えていることが挙げられます。猫の室内飼いは推奨されている飼い方であるものの、猫の狩猟本能が満たされず、それが問題行動となって表れることがあるようです。
また、昨今は「うつ病」や「不眠症」など人の心の病気が注目されていますが、猫にも似たような症状が見られることがあります。ほかにも、猫の心の病気としては、「転嫁性攻撃行動」や「同種間攻撃行動」「常同障害」などの症例が多いようです。
「心の病気」になりやすい猫とは?
心の病気になりやすい猫は、不安な猫や退屈な猫だといわれています。
母猫と早期に引き離された猫は、毛づくろいなど母猫から十分なお世話を受けられていません。その影響による精神的な不安定さから、問題行動を引き起こしやすくなるといいます。
また、遊びの時間が少ないなど、室内での刺激が少ない猫も、問題行動を起こしやすいとされています。このほかにも、遺伝などで先天的な要因がある猫も、心の病気になりやすい傾向が。
飼い主さんができる対策は?
猫の心の病気の大きな要因は、室内での刺激不足だとされています。そのため、よりエネルギーを消費する上下運動ができる場所を確保し、じゃらしなどのおもちゃで遊ぶなど、ふだんから刺激を与えるように心がけましょう。
また、室内飼いの猫にとっては、外が見えることも大きな刺激となるため、天気のよい日は、カーテンを開けてあげるのもおすすめ。野良猫が来ない場所なら、網戸にして外のニオイや音を楽しめるようにしてあげるのも、刺激を得るためには有効です。
ただし網戸にする際は、猫が網戸を開けて脱走しないよう、ストッパー使うなどして脱走対策をしっかりと講じることが大切です。
最近増えつつある、猫の心の病気。愛猫に気になる症状が見られるときは、一度動物病院を受診してみましょう。
参考/「ねこのきもち」2018年9月号『最新情報や気になるワードも 猫医療の現場から』(監修:もみの木動物病院副院長 日本獣医動物行動研究会幹事 獣医師 村田香織先生)
文/Yumi
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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