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愛猫に「かゆみ」や「下痢」症状があれば要注意! 猫の「食物アレルギー」にまつわる飼い主さんの疑問|獣医師が解説します!
今回は「食物アレルギー」の検査は? 療法食の与え方は?といった疑問を取り上げます。
重本 仁先生王子ペットクリニック院長(東京都北区)
食べ物に含まれる成分に反応し、皮膚や消化器などに症状が出る
症状は、皮膚のかゆみなどが多く、顔や首を中心に、ほかの部位に出ることもあります。また、下痢など消化器に症状が出やすいのも特徴。猫によって、皮膚と消化器の両方に出る場合と、片方しか出ない場合があります。治療には、まずはアレルギー専用の療法食を与えて、症状が改善されるか様子を見るのが一般的です。
食物アレルギーのおもな初期症状は?
◦ 皮膚をなめる、引っかくなどしてかゆがる
◦ 下痢をする、血便が出る
飼い主さんからの疑問「そこが知りたい」①
あわてて動物病院で診てもらうと食物アレルギーでした。
治療の一環として療法食に切り替えましたが、
症状が改善されたら一般のフードを与えても大丈夫ですか?
神奈川県 S・Tさん
メイちゃん(メス・3才)
※食物アレルギーと診断されたのは2才当時。
再発の可能性が高いため、 療法食を続けることをお勧めします
メイちゃんも療法食で経過観察しているようですが、この方法で完全に症状が出なくなるケ
ースもあります。しかし、アレルギーは体質なので、症状が改善されたからといって、一般のフードに戻すことは難しいもの。再発の可能性が充分にあるため、一度食物アレルギーと診断されたら療法食を続けることになるでしょう。
飼い主さんからの疑問「そこが知りたい」②
獣医さんの指導のもと、療法食を与えて様子を見ています。
アレルゲンが特定できる検査があると聞きますが、その精度と金額について知りたいです。
東京都 A・Yさん
エルくん(オス・2才/ミヌエット)
※食物アレルギーと診断されたのは1才当時。
近年、検査の精度は上がってきています。金額は1万円以上かかるでしょう
料金は動物病院によって異なりますが、1万円以上はかかるもの。100%アレルゲンが特定できるとは限りませんが、特定できた際は治療には非常に有効です。食物アレルギーが疑われたときは、アレルギー検査を受けるか、かかりつけの獣医師とよく相談してみるといいでしょう。
ご紹介した飼い主さんのエピソードは、あなたの愛猫に起こる可能性もあります。
いざというときに思い出し、役立ててくださいね。
参考/「ねこのきもち」2021年8月号『ねこに多い病気、そこが知りたい!』
文/ハナマサ
イラスト/はなさきロージー
※この記事で使用している画像は2021年8月号『ねこに多い病気、そこが知りたい!』に掲載されているものです。
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