猫と暮らす
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感染猫が発症しないためには? 「猫エイズウイルス感染症」にまつわる飼い主さんの疑問|獣医師が解説します!
今回は「猫エイズウイルス感染症」を発症させないためには? 治療法は?といった疑問を取り上げます。
重本 仁先生王子ペットクリニック院長(東京都北区)
感染後、発症すると免疫機能が低下する病気
このウイルスは、感染猫の唾液や血液、乳汁などに存在します。感染経路は、おもに猫同士のケンカなどによる噛み傷で、感染猫が出産するとその子猫も感染しているケースも。なお、ウイルスの感染力は弱く、空気感染や接触感染する心配はないでしょう。
感染を知るには動物病院の血液検査で、専用の検査キットで調べます。ただし、感染から2カ月以内だと抗体が検出できず、感染していても陰性になることが。検査のタイミングは獣医師に相談して。
猫エイズウイルス感染症のおもな症状
◦下痢が続く
◦リンパ節が腫れる
◦貧血を起こす
飼い主さんからの疑問「そこが知りたい」①
まだ若く元気ですが、猫エイズを発症させないためには生活で
どのようなことに注意したらいいでしょうか?
また、先住猫が1匹いますが、複数飼いはよくないですか?
佐賀県 Y・Mさん
ジェリーちゃん(メス・1才)
※猫エイズ陽性が判明したのは7カ月齢当時。
ストレスがかからない環境づくりを心がけ、これ以上新しい猫を迎えるのは避けて
複数飼いをする場合は、相性の悪い猫と同居するのはストレスですし、ケンカの噛み傷から感染する可能性があるため、細心の注意が必要です。ただ、ジェリーちゃんを迎えたときに、すでにその環境に先住猫はいたわけですから、2匹の関係が悪くなければ問題ないでしょう。今後も環境が変わらないよう、新しい猫を迎えるのは避けたほうがいいと思います。
飼い主さんからの疑問「そこが知りたい」②
現在もヨダレや口臭がひどいクロ。
あまり毛づくろいをしないので、お尻などに毛束ができますが、どうしたらいいでしょう?
動物病院へ連れ出すのは難しく、年1回のワクチン接種のみです
北海道 S・Uさん
クロくん(オス・5才)
※猫エイズ陽性が判明したのは1才当時。
まずは口内の治療が必要。 何らかの症状が見られたら動物病院で受診を
毛づくろいをあまりしないのは、舌や口の中が痛くてできないのでしょう。毛束ができたままだと、その部位が皮膚炎の原因となることも。口内炎で毛づくろいできない場合は、飼い主さんが気を付けて丁寧にブラッシングを行い、毛並みを清潔に保つ必要があります。
ご紹介した飼い主さんのエピソードは、あなたの愛猫に起こる可能性もあります。
いざというときに思い出し、役立ててくださいね。
参考/「ねこのきもち」2021年9月号『ねこに多い病気、そこが知りたい!』
文/ハナマサ
イラスト/はなさきロージー
※この記事で使用している画像は2021年9月号『ねこに多い病気、そこが知りたい!』に掲載されているものです。
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