猫と暮らす
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体をなめる時間が増えたらストレスかも!? 猫のストレスサインを専門家が解説
愛猫の心と体の健康のためには、できるだけ早くストレスサインに気付いてあげることが大切です。
そこで今回は、猫がストレスを感じているときに見られがちな3つのサインを取り上げ、猫の問題行動を研究している愛玩動物看護師の小野寺温先生に詳しく解説していただきました。
そこで今回は、猫がストレスを感じているときに見られがちな3つのサインを取り上げ、猫の問題行動を研究している愛玩動物看護師の小野寺温先生に詳しく解説していただきました。
体を執拗になめる・脱毛する
猫は緊張や不安を感じたときに、気持ちを落ち着かせようとする「転位行動」をとることがあります。その代表例が、体をなめること。
継続的にストレスを感じると、そのぶん体をなめる時間が増え、結果的に脱毛してしまうことも。とくにしっぽやおなかなどの部位を執拗になめる(=なめこわし)のが特徴です。もしもなめこわしが続く場合は、ストレスレベルが高いといえるので、すぐに動物病院を受診しましょう。
継続的にストレスを感じると、そのぶん体をなめる時間が増え、結果的に脱毛してしまうことも。とくにしっぽやおなかなどの部位を執拗になめる(=なめこわし)のが特徴です。もしもなめこわしが続く場合は、ストレスレベルが高いといえるので、すぐに動物病院を受診しましょう。
アレルギーなどが要因の場合も
なめこわしの要因はさまざまで、細菌や真菌、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などにより皮膚炎が起きているケースも考えられます。また、なめることでさらにかゆみを誘発し、炎症を悪化させてしまうことも。
そのほか、ノミやダニなどの寄生虫に寄生されることで、かゆみから体をなめ続けることが。
そのほか、ノミやダニなどの寄生虫に寄生されることで、かゆみから体をなめ続けることが。
攻撃的になる
猫は自分の身の危険を感じると、「威嚇行動」をとることがあります。また、一時的なストレスから逃れるための行動(転嫁行動)として、攻撃することも。
たとえば、慣れているお手入れの最中でも、突然飼い主さんの手を噛むようになったり、本来仲がよい同居猫が近づいたときに急に前足で攻撃したりするなどの様子が見られるでしょう。
たとえば、慣れているお手入れの最中でも、突然飼い主さんの手を噛むようになったり、本来仲がよい同居猫が近づいたときに急に前足で攻撃したりするなどの様子が見られるでしょう。
未去勢のオスは要注意
未去勢のオスの場合はストレスの有無に限らず、メスの発情の影響により一時的に攻撃的になることが。この時期は縄張り意識が強く、ほかの猫に攻撃を仕掛けることもあります。
多くの場合、去勢手術を受けることでその様子も落ち着きますが、まれに問題行動が継続することもあるので、その際には獣医師に相談しましょう。
多くの場合、去勢手術を受けることでその様子も落ち着きますが、まれに問題行動が継続することもあるので、その際には獣医師に相談しましょう。
オシッコやウンチに異変が見られる
猫にとって排せつ中は危険があってもすぐに動き出せない無防備な時間。そのため、トイレまわりに問題があると、身の安全を優先し、排せつを我慢してしまうことが。
また、排せつを我慢し続けた結果、病気を発症するおそれもあります。オシッコをしようとしても出ない、ニオイや色がいつも違うといった様子が見られたらとくに注意が必要です。
また、排せつを我慢し続けた結果、病気を発症するおそれもあります。オシッコをしようとしても出ない、ニオイや色がいつも違うといった様子が見られたらとくに注意が必要です。
尿路結石などの疑いも
尿路結石は、腎臓から尿道までの間に結石ができる病気です。もともと濃度が高く、量が少ない猫のオシッコですが、ストレスにより排せつを我慢することで、さらに尿中のミネラル濃度が高くなり、結石ができやすくなるなど悪循環に陥ることも。
そのほか、前触れもなく血尿や頻尿が見られる特発性膀胱炎は、ストレスが原因のひとつと考えられています。細菌感染や尿路結石が原因で炎症を起こす場合もあり、これらは再発しやすいとされているので要注意。
そのほか、前触れもなく血尿や頻尿が見られる特発性膀胱炎は、ストレスが原因のひとつと考えられています。細菌感染や尿路結石が原因で炎症を起こす場合もあり、これらは再発しやすいとされているので要注意。
オスやシニア猫は要注意
オスの尿道は細くてカーブしているため、オシッコを我慢するとさらに結石が尿道に詰まりやすく、尿路結石ができやすい傾向に。またストレスを感じていなくても、年齢を重ねた猫は水分不足や筋力低下が起こり、便秘につながることもあります。
猫は心や体の不調を隠そうとする動物のため、愛猫のストレスに気付いていない飼い主さんも多いといわれています。日ごろからよく愛猫の様子を観察し、少しでも早くストレスサインに気付いてあげられるとよいですね。
お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学講師 愛玩動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2024年9月号『気付けるのは飼い主さんだけだから。不調につながる 猫のストレスサインって?』
文/長谷部サチ
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
参考/「ねこのきもち」2024年9月号『気付けるのは飼い主さんだけだから。不調につながる 猫のストレスサインって?』
文/長谷部サチ
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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