猫と暮らす
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最悪人にもうつることも!「猫カビ」にまつわる飼い主さんの疑問|獣医師が解説します!
今回は「猫カビ」について、治療法は? 再発のリスクは?といった疑問を取り上げます。

重本 仁先生王子ペットクリニック院長(東京都北区)
糸状菌というカビの胞子が被毛に付着し、脱毛など皮膚病を引き起こす
猫カビは人にうつることもあり、体に紅斑などができ、強いかゆみを生じます。また、感染猫を触った飼い主さんがそのまま菌を家に持ち込み、愛猫が感染してしまうケースもあるので注意が必要です。
猫カビのおもな初期症状
◦ 特定の部位を気にするしぐさが見られる
◦ 顔の皮膚が赤くなっている
飼い主さんからの疑問「そこが知りたい」①
そのままセンターで獣医師の治療を受けました。
3カ月後、家に迎えましたが、
まだ耳に症状が残っていたので動物病院に通うことに。
センターでは塗り薬、動物病院では飲み薬が処方されましたが、
治療法は変わるものでしょうか?
徳島県 横関美佳さん
蒼ちゃん(メス・5才)
※猫カビと診断されたのは3カ月齢当時。
子猫には負担が大きい 薬もあり、成長具合を見て治療を変えることがあります
治療はまず、患部周辺もしくは全身の被毛を刈って、薬用シャンプーで菌を洗い流します。その後、菌の増殖を阻害する抗真菌薬を飲ませ、塗り薬を処方することも。しかし、抗真菌薬の飲み薬は効果が高いのですが、子猫には体への負担が大きく、副作用が出るという報告も。そのため、生後間もない子猫には、まず薬用シャンプーと、場合によっては塗り薬を治療に使います。蒼ちゃんもまだ子猫だったので、成長過程と健康状態を見ながら、治療法を変えていったのではないでしょうか。また、子猫の場合、完治するまでに長くかかるケースがあります。
飼い主さんからの疑問「そこが知りたい」②
完治して6年経ちますが再発のリスクはありますか?
また、シニア猫が猫カビを発症すると命に危険があるかも知りたいです。
埼玉県 S・Kさん
ラムちゃん(メス・7才/ラパーマ)
※猫カビと診断されたのは2カ月齢当時。
完全室内飼いであれば再発することはないと考えていいでしょう
この病気は真菌の胞子が被毛に付着した猫のすべてが発症するわけではなく、一般的に健康状態のよい成猫が発症することはほとんどありません。ただ、免疫力が低下しているシニア猫や、糖尿病や腎臓病などの基礎疾患がある猫は発症するケースも。猫カビが原因で命を落とすということはないと考えられますが、猫カビを発症している際の猫の体調には注意しましょう。
ご紹介した飼い主さんのエピソードは、あなたの愛猫に起こる可能性もあります。
いざというときに思い出し、役立ててくださいね。
参考/「ねこのきもち」2021年7月号『ねこに多い病気、そこが知りたい!』
文/ハナマサ
イラスト/はなさきロージー
※この記事で使用している画像は2021年7月号『ねこに多い病気、そこが知りたい!』に掲載されているものです。
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