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【獣医師監修】耳でわかる猫の気持ち 「イカ耳」のときは?
猫の耳は、猫の気持ちを読み取ることができるパーツのひとつです。そこで今回は、耳から読み取れる猫の気持ちを、ニャン語にもなっている「イカ耳」なども含めて解説。さらに、猫の耳のお手入れ方法や気をつけたい耳の病気についてもご紹介します。
ねこのきもち獣医師相談室
耳から猫の気持ちが読み取れる!
これを可能にするのは、耳の根元にある27もの筋肉。これにより猫の耳は約180度動かすことができ、その角度にさまざまな気持ちが表れてきます。
平常心……力が入らず、まっすぐ立つ
怒り、拒否……後ろへ反る
気持ちが強いほど反る角度が大きくなり、これ以上回らないほど耳を反らせているときは、強い怒り、拒否を表しています。
恐怖……ペタッと伏せる
興味、緊張……ピンと立ち、音のする方に向く
リサーチ……顔と違う方向に向く
リラックス……少しだけ外を向く
猫の耳はどんなタイプがあるの?
「立ち耳」は、よく見かけるまっすぐ三角に立った耳で、耳の毛が多いのが特徴です。
そのほか、スコティッシュフォールドのような「垂れ耳」は耳の内部が蒸れやすく、アメリカンカールのような「反り耳」は耳の内部構造が複雑だという特徴が。
垂れ耳や反り耳でも、立ち耳の猫と同じように筋肉が働くので、根元をじっくり見ると変化がわかります。それでもわかりにくい場合は、しっぽやヒゲ、姿勢などの状態とあわせて確認するといいでしょう。
ニャン語にもなっている「イカ耳」はどんな気持ち?
実はこれは、猫が警戒している状態なのです。耳を外側に向けることで物音をしっかりと聞き取れるようにしており、猫がイライラしているときや不満があるときにこのような耳の形になるようです。
猫の耳のお手入れ方法は?
まず、コットンをしっかりとクリーナーで湿らせます。次に、猫の耳の先端を持ちそっとめくります。人差し指にのせたコットンを耳の穴の中に入れ、ゆっくりクルクルと数回まわしましょう。
綿棒やタオルでのお手入れは、摩擦で炎症を起こしたり内部を傷つけたりするおそれがあるためNGです。
猫の耳に迫る危機!?耳ダニや外耳炎など、猫の耳の病気
猫にもっとも多い耳の病気は「外耳炎」で、耳の穴から鼓膜にかけて炎症が起こる病気です。この外耳炎が悪化してしまうと、鼓膜の奥まで炎症を起こす「中耳炎」になる場合も。この炎症の原因のひとつが、いわゆる「耳ダニ」とよばれるミミヒゼンダニです。
これら以外にも、水虫と同じカビが原因で耳の外側が脱毛する「皮膚糸状菌症」や、特に白色の猫で、日光のあたりすぎで起こる「日光過敏症」など、さまざまな病気があります。
コミュニケーションと健康管理のためにも、耳チェックは欠かさずに
正しいやり方で耳のお手入れをしてあげることで、病気の予防にもつながります。常日頃から猫の耳をよく観察し、愛猫の健康維持、そしてより親密な関係へと役立ててくださいね。
「ねこのきもち」2016年3月号『3月3日は耳の日 正しい方法で病気を防ごう 耳のお手入れ、してますか?』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/kagio
撮影/apricot 、小森正孝、栗林 愛、尾﨑たまき、石原さくら、後藤さくら
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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