猫が好き
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ぼくの人生を軽く変えてしまった魔法の猫との出会い【猫写真家・沖昌之の猫連載スタート】
1. カメラ嫌いが猫写真家に。。。?
ねこを本当に撮れているのか未だに謎ですが、一応『そとねこ専門の写真家』をしております。
ねこ以外の撮影はとてつもなく下手です。 (自分で言うなって感じですが。。。)
もともと、ぼくはカメラが嫌いというか、むしろ苦手な人間でして。
というのも、自分を撮られることがとてつもなく大嫌い。
今は仕事柄、仕方ないと割り切ってますが。
ちょうど、ぼくが学生の時は"写ルンです"が流行ってました。
友達とどこか行くと記念撮影を頼まれるじゃないですか。
で、撮ってあげると、「じゃー、今度は沖くん撮るよ」ってな展開になるのが嫌すぎて、記念撮影大会が始まると、必ずどこかに逃げてました。
なので、自分が撮られない方法は『カメラに近づかない』!
これをひたすら社会人まで続けてきたので、カメラが全く使えなくてあたりまえ。
で、社会人になり仕事上カメラを使うことが増えてきて、使い方はいまいちわからないけども、オート機能でサクっとなんとなく撮ってその場をしのいで生きてたのですが、31歳から東京で勤めた婦人服屋さんで、しのぎきれなくなりました。
下手だったら、もう何度も撮り直しさせられる会社でして。
「(カメラ)使ったことないから下手なん当然!」って意味もなく悟りながらも、2年くらい黙々と社長の教えに従って続けていたら、徐々にカメラの楽しみに気づき…。
いつの間にかカメラを自分で買って、カメラで撮るということが休日の趣味になってました。
そんな感じでして、カメラを本気で始めてから10年経ってないような気がします。
ねこを撮り始めて、やっと5年くらいのビギナーです。
ちなみに今41歳。かなりの遅咲きの猫写真家です。
2. カメラ嫌いでもねこは好き。
本当によく聞かれます。
きっとぼくの撮る写真が悪いんだと思います。
ねこの変な表情であったり仕草をSNSにUPしているから、そのあたりでぼくが本当はねこがそんなに好きでないのではと思われてる気がします。
もともとねこは好きなのですが、これまで飼える環境がなくて。
ぼくが子供のころ、母親が幼少期飼ってたねこの話を食卓でよく聞かされてたので、そこから好きになっていったのかなと思います。
そのねこは、母曰く、すこし頭が弱くて母が学校に行く時間くらいに木に登り、
母が家に帰ってくる頃までずっと木の上から降りられなくて、にゃーにゃーと一日中鳴いてたんだそうです。
「バカなコなのよねー」って話しながらも、とても好きなんだろうなって感情が母からダダ洩れしてて、そういうねこの抜けた感じも含め好きだと思ってます。
それに、ねこの個性や感情が出ている瞬間って どこかしらユニークで、でもそのコらしくてかわいい。
だから、「逃したくない」って思いながら、いまはシャッターをきってます。
そんな瞬間も普通の瞬間も含め、すべてのねこの瞬間を撮ってます。
3. 運命のねこに出会う。
ちょうど、2013年の大晦日 35歳くらい? 仕事の休憩時間の合間に近くの公園の椅子に座ってやさぐれてたんですけど、その時に運命のねこに出会ったんですよね。
アメショのような渦巻柄のグレーの毛並みに エキゾチックのつぶれ顔。
どう見ても、家ねこのようなルックスなのにそとねこ。
だったら、普通ストレスで痩せてるんじゃないの?って思うところ、彼女はとてもわがままボディ。
いろいろと不思議で 当時の自分と比べると自由な立場そうな感じだし、ぼくの頭では理解できないタイプのコでした。
不思議すぎて、このコってどんな風に生活してるんだろう、って。
翌日の会社の休憩時間にカメラを持って、そのねこを撮るところからぼくのねこを撮る活動がスタートしました。
って言っても、彼女はいつも寝ていたので、彼女以外のコを撮ることが多かったのですが。。。
プロフィール
猫写真家
著書に『ぶさにゃん』(新潮社)『必死すぎるネコ』(辰巳出版)『明日はきっとうまくいく』(朝日新聞出版)など多数。
令和元年5月に、初の写真絵本『にゃんこ相撲 下町編』(大空出版)を発刊。
日本テレビの『Oha!4 NEWS LIVE』で「おはにゃん」を担当するなど、表情豊かな外猫の事前な姿をとらえた写真が人気。
Instagram ID : @okirakuoki
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