子猫にとっての飼い主さんは、自分の世話をしてくれる母猫のような存在です。その母猫と子猫の関係性は成猫になっても変わらないので、子猫気分のスイッチが入ると「赤ちゃん返り」をしたような行動を見せることがあります。そのときの猫は、きっととても幸せな気持ちなのでしょう。
そこで今回は、「フミフミする」「高い声で鳴く」など、オトナの猫が赤ちゃん返りをしたようなしぐさをする本当の意味について、猫写真家の石原さくらさんに伺いました。
毛布などを前足でフミフミするのはなぜ?
両前足を交互に踏んで動かす、いわゆる「フミフミ」行動は、子猫が母猫のお乳を押しているときの名残です。この行動を成猫が行うのは、子猫気分で甘えたいからだと考えられます。
しっぽを立てて駆け寄るのはなぜ?
猫がしっぽを立てるのは、子猫が「自分はここにいるよ!」と母猫にアピールするときのしぐさです。そのため成猫がこの行動をする場合は、飼い主さんにかまってもらいたいと思っていると考えていいでしょう。
高い声で鳴いたりのどを鳴らしたりするのはなぜ?
子猫は、鳴いたりのどをゴロゴロと鳴らしたりして、母猫に自分の気持ちを伝えようとします。成猫が飼い主さんに同様の行動をする場合も、子猫と同じように何か伝えたいことがあるのかもしれませんね。
飼い主さんのあとを付いて回るのはなぜ?
母猫と行動をともにする子猫は、生後半年くらいまでは母猫のあとを付いて回ります。そのため、成猫が飼い主さんのあとを追いかけるのは、この名残だと考えていいでしょう。
愛猫がオトナでありながら子猫のようなしぐさをするのには、子猫時代の名残や飼い主さんへの甘えたい気持ちなど、さまざまな理由があるようです。愛猫が自分のことを「母猫のような存在」と思ってくれていると知ると、感無量ですね♪
お話を伺った先生/石原さくらさん(猫写真家 猫研究家 愛玩動物飼養管理士1級)
参考/「ねこのきもち」2025年5月号『可愛い写真にキュンキュン、トリビアにヘェ~ 子猫の不思議』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。