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うちの猫、最近年をとった?それとも病気? 成猫以降の変化を専門家が解説

愛猫の細かい変化に気づき、病気を早期発見して治療していきたいですよね。しかしシニア猫になると、その変化が年をとったからなのか、あるいは病気なのか、見分けるのが難しくなってきます。今回は獣医師の小林清佳先生が、病気か年齢によるものかの見分け方を解説します。

太ってきた場合

のんびりした猫
Lulamej/gettyimages

お腹が膨らんでいる、張っている→病気かも

お腹が膨らみ、厚みのある脂肪がつまめる場合は肥満傾向かも。代謝が落ちる3~4才を過ぎた頃になりやすいでしょう。
肥満は「糖尿病」「肝リピドーシス」などの病気につながりがちです。また、お腹が張っているなら、「猫伝染性腹膜炎(FIP)」で腹水がたまっていたり、未避妊のメスの場合は「子宮蓄膿症」で子宮に膿がたまっていたりする可能性もあります。

お腹をつまむとびよ~んと伸びる→年かも

生後約6カ月以降にする去勢・避妊の手術後は、ホルモンの関係で食欲旺盛になる猫が多く、太りやすくなる傾向があります。元気があってお腹が張った様子がなく、つまんだときに少し伸びるくらいであれば、成長によるものと思ってOK。

やせてきた場合

フードボウルの隣に座っている猫
Mary Swift/gettyimages

食欲がまったくない、食欲があるのにやせてきた→病気かも

食欲がなくてやせてくる場合はあらゆる病気の可能性があります。たとえば、熱っぽいなら「感染症」、飲水量が増えているなら「腎不全」、未避妊のメスなら「子宮蓄膿症」が疑われます。
そして、飼い主さんが気付きにくいのが、食欲があるのにやせてくることです。飲水量が増えているなら「糖尿病」、シニア猫で活発な様子も見られたら「甲状腺機能亢進症」が疑われることもあります。

15才以上で食が細くなった→年かも

超高齢になると筋力が衰え活動量が減るのにともない食が細くなり、自然とやせてくる傾向にあります。その場合は老化現象と捉えてよいでしょう。
ただ、やせ過ぎは危険です。体力や免疫力が落ち、病気にかかりやすくなるので、フードについて獣医師に相談しましょう。

毛並みや毛ヅヤが悪くなってきた場合

撫でられて幸せそうな猫
NiseriN/gettyimages

悪くなった、皮膚に異変がある→病気かも

毛並みや毛ヅヤが悪くなったら内臓疾患が隠れていることもあります。代表的な病気は、「腎不全」「甲状腺機能亢進症」「糖尿病」や消化器系疾患があげられるでしょう。
また、皮膚に異変がある場合は毛にも影響することが多く、皮膚の異変が広範囲に及ぶ「アトピー」は、毛並みや毛ヅヤが全体的に悪くなりがちです。

15才を超えて年々悪くなった→年かも

猫も老化によって被毛まで栄養が行き届きにくくなることから、毛並みや毛ヅヤが悪くなりがち。また、超高齢猫になると乾燥により毛に潤いがなくなるうえに毛づくろいをする回数も減るので、毛が束になって割れる「毛割れ」がよく見られるようになるでしょう。ブラッシングをマメにしてあげてください。
これで変化に気づいた際に、年齢によるものなのか病気なのかを見極められそうですね。しかし飼い主さんだけでは判断しづらい場合は、動物病院に行くようにしましょう。
お話を伺った先生/小林清佳先生(モノカどうぶつ病院院長)
参考/「ねこのきもち」2019年10月号『若いうちからも! 見た目と行動を正しくジャッジしよう 猫の変化、病気?それともエイジング(成長&健康な老化)?』
文/宮田あゆみ
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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