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成猫になると難しい?生後1か月から始められる子猫のしつけのコツとは?

猫にはいわゆる「しつけ」はありませんが、子猫のうちに学習させることで、問題行動を防止できることがあります。今回は、子猫の飼育時に多い、トイレや爪とぎ、盗み食いの「困った」を解消するべく、生活環境を整える方法を解説します。

犬とはまったく違う!猫はしつけるというより「覚えさせる」

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【犬の思考】ほめられる=生存率の上昇

犬をしつけるときには、「ほめること」が重要視されます。集団で生活をしてきた犬にとって、ほめられることは「仲間やリーダーから認められ、自分の生存率が上がるということ」だからです。

【猫の思考】ほめられたいとは思っていない

一方、単独で生活をしてきた猫は、「他の個体から認められたい」という思考はなく、そのときどきの満足感を優先させます。「気持ちよくなでられたい」「退屈だから遊びたい」という一時的な気持ちで、飼い主さんに接してくるのです。そして、飼い主さんにかまってもらえれば満足し、それ以上のことは求めません。

猫にはごほうびと無視で対応

このように、猫は犬とは持って生まれた思考が違うため、ほめてしつけることが難しい動物です。そんな猫の困った行動を止めさせるには、正しい行動ができたときにごほうびを与え、間違った行動を取ったときには無視して関心を向けないことがポイントになります。

そして、猫は「しつける」というより「覚えさせる」ことを意識するのが大切です。ここでは、「猫はしつけるのではなく、覚えさせる」という前提で、猫への対応方法を解説します。

「トイレのしつけ」は?生後1カ月から始めよう

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子猫は生後1カ月頃になると固形の食事を取るようになり、自力で排せつするようになります。そのため、トイレを覚えさせるのはこの頃からスタートするのがベストです。

ウロウロしたらトイレの合図!子猫をトイレへ誘導しよう

子猫がウロウロして落ち着かなくなったら、トイレの合図です。トイレ砂を敷いたトイレの中へ連れていき、排せつをさせましょう。この行動を繰り返すうちに、子猫はトイレの場所を覚えます。トイレは人の出入りが少なく落ち着ける場所で、自由に出入りができるようなところに設置しましょう。そして常に清潔を保つことで、子猫は安心して排せつすることができます。

トイレの形状や砂の種類を選ぼう

猫のトイレは、大きく分けると3種類あります。まずは、子猫の性格や、手入れのしやすさを考えて選んでみましょう。

【主な猫のトイレの種類】
・落ち着いて排せつができるフード付きのトイレ
・フチに足をかけられるフードなしのトイレ
・下に敷いたシートでオシッコを受け止めるシステムトイレ

トイレ砂もさまざまな種類があり、粒の大きさや重さ、原料によって違いがあります。子猫は「トイレ後には、砂を気持ちよくかきたい」という本能があるので、小さめ目の粒を好む場合もあります。こちらもトイレの形状と同じように、子猫の好みや飼い主さんの手入れのしやすさを合わせて選んでください。

「爪とぎ」の場所も生後1カ月過ぎたあたりから教える

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「トイレ」と同じく、生後1カ月から始めたいのが「爪とぎ」についてです。生後1カ月を過ぎた子猫は、爪の出し入れができるようになるため、爪とぎをはじめます。これを放置すると、家の中がボロボロになることも。十分に注意しましょう。

爪とぎは「爪とぎ器」でやらせよう

室内飼いの子猫だと、爪とぎによって壁や柱、家具をボロボロに傷つけてしまうこともあるため、飼い主さんがやめさせたい行為のひとつでしょう。しかし、猫の爪とぎは本能的な行為なので、やめさせることはできません。

そこで活躍するのが、「爪とぎ器」です。主に「布・段ボール・麻・木」の4種類があり、布製がいちばん柔らかく、木製がもっとも硬い素材です。一般的に、猫は柔らかい素材での爪とぎを好みますが、ゴミが出やすく消耗が激しいというデメリットもあります。猫の好みと飼い主さんの手間の両方を考慮して選ぶのがおすすめです。

爪とぎ器以外で爪とぎする場合の対処法

猫が爪とぎをする背景には、以下のような理由があるとされています。

【爪とぎをする主な理由】
・爪のメンテナンス
・気持ちを落ち着かせたい
・遊び感覚
・マーキング

このなかでも、縄張り主張の意味を持つマーキングが理由だと、比較的高い位置で爪とぎをする傾向にあります。そのため一般的な爪とぎ器では、柱や壁に傷を付けてしまうことも。その場合は、高い位置で爪とぎができる「垂直置きの爪とぎ器」を与えてみましょう。

さらに、爪とぎ器の置き場所や素材、タイプを変えるなどして、愛猫が好む爪とぎスポットを提供してあげてください。自然と「困った」爪とぎは軽減されていくはずですよ。

「盗み食い」も生後1カ月頃から止めさせられる!

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「盗み食い」の予防は「与えない」がベスト

食事中に子猫がそばで見上げてきたとき、「少しくらいなら」と人の食べ物を与えたくなってしまうかもしれません。しかし、その行為はNGです。人の食べ物を「自分が食べてもいいもの」と覚えてしまい、飼い主さんが与えないと盗み食いするようになる可能性があります。盗み食い防止のためには、そもそも人の食べ物を与えないことがベストです。

大きな音で気をそらす

好奇心から盗み食いをする子猫には、驚かして気をそらす方法をとりましょう。食卓をのぞき込んで食べ物を取ろうとするしぐさがみられたら、「パチンッ」と大きな音で手を叩きます。驚いてひるんだすきに、子猫を食卓から遠ざけてください。子猫は「食卓にあるものを取ろうとすると、楽しくないことが起こる」と学習し、人が食事をしている間は食卓に近寄らなくなるでしょう。

成猫になってもしつけられるの?

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前述したとおり、基本的には猫にしつけの考え方はありませんが、困ったことを止めさせるのは子猫時代に教えるのがベターです。根気よく続ければ成猫になってからでも不可能ではないといわれていますので、子猫よりも時間はかかりますが、あきらめずに覚えさせましょう。
今回ご紹介したようなトラブルを回避するには、子猫の生活環境を整えることが大切。快適なトイレを用意し、適切な場所に爪とぎ器を配置、そして人の食べ物は与えないようにしましょう。もし好ましくない行動を取ったら、「子猫にとって楽しくないことが起こる」と学習させることもポイントです。ぜひ、実践してみてくださいね!
参考/「ねこのきもち」2016年7月号『\シリーズ第一弾/だって猫だもの バリバリ爪とぎしたくなる!そのココロは?』(監修:哺乳動物学者 今泉忠明先生)
   「ねこのきもち」2016年7月号『飛び散り・ニオイ・はみ出しにサヨナラ!!KNT(快適・ねこ・トイレ)計画、始めよう!』(監修:モノカどうぶつ病院 院長 小林清佳先生)
   「ねこのきもち」2015年7月号『与えてはいけない人の食べ物とその理由』(監修:高円寺アニマルクリニック院長 高崎一哉先生)
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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