愛猫の“本当のきもち”を知りたい飼い主さん必見!今回は、さりげない「しっぽ」の動作や、「スリスリ」「ふみふみ」「ゴロゴロ」といったしぐさに隠された「ねこのきもち」についてご紹介!さらに、少し変わった猫の甘えポーズを、画像付きでお届けします。
しっぽで伝える「ねこのきもち 」
猫は自分の気持ちをしっぽの形や動きによって表現する動物です。それでは、どのようにして感情表現するのでしょうか。
しっぽを真っ直ぐ垂直に立てる
いわゆる「しっぽピーン」と呼ばれるポーズです。このポーズをするときは「嬉しい」「甘えたい」などの好意的な気持ちを表現しているといわれています。遊んでもらいたいときや、なでてもらいたいとき、ご飯がほしいときなどによく見るしぐさです。
しっぽの毛を逆立て、太くする
驚いたときや恐怖を感じたとき、威嚇するときなど、攻撃的な気持ちを表すときにするポーズです。警戒心が強い猫は、このポーズを頻繁にするかもしれませんね。しっぽだけでなく、全身の毛を逆立てることもあります。
しっぽを足の間に挟む
しっぽを足の間に巻き込むようにしてしまっているしぐさは、恐怖の気持ちを表しています。また、同時に体をうずくまるようにして小さく見せているときは、「襲わないでほしい」という気持ちを表しているケースもあります。
しっぽをだらんと下げる
叱られて落ち込んでいるときや具合が悪いとき、元気がないときにするしぐさです。このしぐさを見せているときは、体調に異変がないかをチェックしてあげるといいでしょう。
立ったまましっぽを大きく揺らす
何か興味深いものを見つけたり、興奮気味になっていたりするときのしぐさです。猫は動くものに反応する動物なので、虫や鳥、反射した光などに遭遇したときなどによく見られます。
リラックスしてる姿勢でしっぽを大きくゆっくり振る
安心しているときや、気分がいいときに見せるしぐさです。また、何か考えごとをしているときにすることもあるのだそう。しっぽの先だけを動かすケースもあるそうですよ。
しっぽを早く左右に振る
不機嫌でイライラしているときによくするしぐさです。猫が気に入らないことや、ストレス要因がないか、注意深く観察してください。
スリスリしている時の「ねこのきもち」
このように、猫はしっぽを動かすことでさまざまな感情を表していますが、それ以外の行動でも、感情表現を読み取ることができます。そのひとつに、体を人や物に「スリスリ」するしぐさが挙げられます。猫の体には「臭腺(しゅうせん)」という匂いを発する分泌腺が複数あり、人や物などに「スリスリ」することで、自分の匂いをつけているのです。
そして、この「スリスリ」するしぐさには、3つの「ねこのきもち」が隠されています。
安心したい気持ち
縄張りを主張するときなどに、マーキングする意味で「スリスリ」することがあります。飼い主さんが帰宅すると、愛猫が服のニオイをかいで「スリスリ」してくることがありませんか?自分の知らないニオイがする飼い主さんの服を、安心するニオイに変えたいのかもしれませんね。
おねだりする気持ち
人に何かして欲しいときなどにも、「スリスリ」することがあります。これは本能というよりも、猫が学習して身に着けたテクニックのようなものです。「飼い主さんにスリスリしたら、ご飯をもらえた」などの体験から、スリスリをしておねだりしているのです。
「仲間意識」を伝えたい気持ち
猫は人や物だけではなく、親しい猫に対しても「スリスリ」することがあります。これは猫同士の「あいさつ」のようなもので、自分のニオイをつけながら相手のニオイも確認しているのです。「スリスリ」する時間が長いほど、友好的な関係が築かれていると考えられています。
「スリスリ」以外で表現する「ねこのきもち」
猫は「スリスリ」以外にも、「ふみふみ」と「ゴロゴロ」で感情表現することがあります。
「ふみふみ」している時の「ねこのきもち」
猫が「ふみふみ」するしぐさは、子猫時代に母猫のお乳がよく出るように、お腹を揉んでいたしぐさの名残だと考えられています。リラックスしている時やとても気分がいい時、甘えたい時などにすることが多いようです。
「ゴロゴロ」喉を鳴らしている時の「ねこのきもち」
愛猫をなでていると、「ゴロゴロ」と喉を鳴らすことがありませんか?このしぐさも子猫がお乳を飲んでいる時に、母猫に満たされていることを伝えていたしぐさの名残だと考えられています。なでてもらったり幸福感を感じたりしたときに、子猫のような気持ちになって「幸せだよ〜」と伝えているのでしょう。
ちょっと変わった猫の甘えポーズ特集
最後に、変わったポーズで甘えたい気持ちを表現する、かわいい猫たちをご紹介します!
お腹を出して、手まで「バンザーイ」状態のノルくん。こんなに愛らしく甘えられたら、忙しくてもなでに行ってしまいそうですね♪「ひんやりボード」の上で、コロンとしているのも愛おしい…。
「ねぇねぇ…ご飯ちょうだい♡」とおねだりをする、みー太郎くん。ご飯をおねだりするときは、いつもこのポーズなんだそうです(笑)しっぽの先までくるりんと丸めて愛らしいですね♪
何をして欲しいのか、わかりやすい甘えかたですね(笑)飼い主さんに「これです!これが欲しいんです!!」と言わんばかりのこのポーズ。ご飯の時間じゃなくても、ついつい何粒かあげてしまいそうです…。
これはすごい!姫ちゃんのおねだりポーズは、かなりアクロバティックですね(笑)整ったキレイなお顔とのギャップもたまりません♪「なでて欲しいよー」といっているのかな?こんな風に甘えられたら放っておけませんよね!
しっぽの動きやポーズ、そして猫特有のしぐさは、言葉の通じない飼い主さんと心を通わすための大切なコミュニケーションツールです。これらに隠された「ねこのきもち」を知ることで、より一層、愛猫への愛が深まるはず。ぜひ、参考にしてくださいね!
参考/「ねこのきもち」2016年8月号『シリーズ第2弾 だって猫だの 今日もスリスリしています』(監修:帝京科学大学生命環境学部アニマルサイエンス学科准教授 加隈良枝先生)
「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『猫が「ふみふみ」する理由とは? 毛布・クッションもみもみ行動のワケ』(監修:かんもん動物病院 獣医師八木田智洋先生)
「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『猫の「ゴロゴロ音」を分析!音の違いで気持ちを判断?健康効果も?』(監修:日本獣医生命科学大学獣医解剖学教室教授 日本海某学会理事 尼崎肇 先生、ねこのきもち相談室獣医師)
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/Un
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿いただいたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。