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野良猫は冬をどう過ごす?猫のために「私たちができること」とは

寒い時期、野良猫はどうするんだろうと不思議に思ったことはありませんか?今回は、冬の間の飼い猫と野良猫の生活の違いや、私たちができること、さらには北海道での野良猫の越冬の仕方と、子猫やシニア猫の厳しい現実について解説します。

冬を過ごす飼い猫と野良猫の「生活の違い」飼い猫編

はじめての雪
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
多くの猫は寒さが苦手です。筋肉量が多い猫は、自分で発熱をする機能が高いといわれ寒さに耐性を持ちますが、筋肉量が落ちている猫は寒さにとても弱いといわれています。特に、子猫やシニア猫にとって、寒さは体調を崩す原因になるでしょう。
飼われている猫が寒さを感じたときは、人に寄り添って暖を取ろうとしたり、ホットカーペットやこたつに移動したりして、寒さを和らげようとします。では、外にいる野良猫はどのようにして寒さから身を守っているのでしょうか?

冬を過ごす飼い猫と野良猫の「生活の違い」野良猫編

外が真っ白
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
雨風を防ぐことができない屋外にいる野良猫は、寒くなるといろいろな方法で身を守ります。賢い野良猫の「生活の知恵」ともいえますが、寒さから逃れるために身をひそめる場所は、人にとっては目に付きづらい場所でもあります。寒いときに、野良猫はどのようなしぐさで、どこに身を隠しがちなのでしょうか。

体を丸くする

熱が逃げるのを防ぐため、体を丸めて空気にあたる面を減らします。

毛を逆立て、カラダを膨らませる

毛を逆立てて被毛の間に空気の層を作り、体温が奪われないようにします。

カラダを震わせる

寒さを感じたとき体をブルブルと震わせるのは、筋肉を収縮させ熱を生み出す行動です。

暖かい場所に移動する

一番多い行動は、暖かい場所へ移動することです。しかし、屋外で暖をとれる場所はそう多くありません。野良猫はどのような所で過ごしているのでしょうか?

野良猫の居場所

・エアコンの室外機のそば
稼働しているエアコンや給湯器の室外機は、暖かい空気を吐き出します。外にいる野良猫にとってヒーター代わりになります。

・ビルのボイラーや温水ポンプのそば
こちらも同じように、稼働していると排熱が出ます。その熱で暖を取るために、野良猫はビルの地下へ行くことがあります。

・車のボンネットや下
エンジンを切ったばかりの車周りは暖かく、ボンネットや車の下はホットカーペットのように野良猫の体を温めます。

・地下駐車場や倉庫のそば
雨風をしのぐなら倉庫のそばや地下駐車場は格好の場所です。特に車の出入りがある地下駐車場は、暖まることができるので、野良猫が集まりやすい場所です。

・飲食店の近く
エアコンの室外機やボイラーの排熱で暖が取れ、美味しそうなニオイにつられてやってきます。営業終了後に出されたゴミで食事をすることもあります。

野良猫は私たちが考える以上に、多くの知恵を持ちたくましく生きています。天気のいい昼間は、日当たりがいいところで過ごし、夜になるとたくさんの猫が寄り添い、お互いに温め合うことも。その状態は「猫団子」とよばれ、体温の低下を防ぐのに有効な姿なのです。

北海道で野良猫はどう越冬するの?

雪の中のお散歩
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
日本の中で寒い地方といえば北海道ですね。その寒い地域で、野良猫はどうやって冬を越しているのでしょうか?
北海道でも野良猫の居場所として多いのは、車のボンネットや下、エアコンの室外機のそば、飲食店の近くなどがあげられます。そして、牧場や家畜小屋の中にいることもあるそうです。小屋の中には温かいワラが敷き詰められ、牛などの動物と身を寄せ合うこともあるとか。
農家のビニールハウスに侵入する場合もあるそうで、野良猫の生き抜く知恵には驚かされます。しかし、うまく越冬できない場合も数多くあり、辛い思いをしながら命を落とすことがあります。私たちはそんな野良猫のために何かできないのでしょうか?

私たちができること

雪遊びが大好き
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
野良猫を冬の寒さから守る方法で一番いいのは、保護することや自分で飼うことです。しかし、現実的に難しい場合も。そこで、私たちができるちょっとした工夫をご紹介します。

段ボールハウス

寒さをしのぐ「段ボールハウス」を設置してみてはいかがでしょうか?段ボール箱だけだと、隙間風などが入るので、古くなった毛布やフリースなどを入れてあげると◎です。また、使わなくなった発泡スチロールの箱もいいですね。
厳しい寒さのときは、湯たんぽなどを用意してあげると野良猫も心地よく過ごせます。段ボールなどを設置するときは、風が直接当たらない方向を考えて設置しましょう。

猫バンバン

野良猫が暖を取る意外な場所の中に「車のエンジンルーム」があります。さっきまで走っていた車のエンジンルームはポッカポカ、野良猫にとっては天国のような場所です。エンジンの熱は長時間持つので、狭く暖かい場所を好む猫には格好の寝床となるのです。
しかし、野良猫がエンジンルームに入っている状態で車を稼働させようとすると、やけどや大ケガを負う場合や命の危険があります。また、タイヤとタイヤカバーの隙間に入り込むこともあるので、注意が必要です。
乗車前に、ボンネットを「バンバン」と叩いてみましょう。その音に驚いた野良猫が飛び出してくるかもしれません。この行動は「猫バンバン」とよばれ、車メーカーも推奨している方法です。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「猫を守る!車でおでかけ前の"猫バンバン”のすすめ」

子猫やシニア猫は命を落とすことも

初雪ニャ
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
個体差がありますが、子猫やシニア猫が寒さに耐える力は弱いでしょう。野良猫の場合、健康状態も悪いことが多く、ほとんどは冬を越す前に命を落とします。しかし、そんな状態の中、野良猫たちは生き抜こうと、知恵を凝らして頑張っているのです。
冬を過ごす野良猫の生活は、楽なものではありません。私たちができることはしてあげたいですが、それが近所トラブルとなることもあります。地域の状況を考えて、最適な方法を選びましょう。
参考/「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『猫を守る!車でおでかけ前の"猫バンバン"のすすめ』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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