やわらかい体を自在に曲げて、体のいろんなところをペロペロ。猫の毛づくろいって、ちょっとマヌケな顔だったり、真剣な顔だったり、見ていて飽きないですよね。
そんな猫の、「自由形」ともいえそうな毛づくろいの数々とともに、意外な理由もご紹介します。
毛づくろいの理由1:体をキレイにする
そういえば、毛づくろい中は目を閉じることが多いですね
きれい好きとして知られている猫。起きている時間の多くの時間を費やすほど、猫は念入りに自分の体をナメナメしていますよね。あんまり真剣に繰り返すものだから、首が痛くならないのかな~と心配になるほど。
その理由の最たるものが、体をキレイにするためだといわれています。これは野生時代のことが大きく関係していて、毛づくろいで自分のニオイを消すことで、敵にバレないようにしていたのだとか。
毛づくろいの理由2:血行をよくする
猫になめられると、舌のザラザラが痛いくらいですよね。猫にとってこのザラザラはブラシがわり! なめると毛根や皮膚が刺激されて、血行がよくなるよう。毛づくろいにはブラシマッサージのような効果があるようです。
毛づくろいの理由3:体温を下げる
血行をよくする一方で、毛づくろいには体温を下げる役割も。毛づくろいで毛に唾液を付けて、それが蒸発するときの気化熱で、体の熱が奪われて体温が下がるというわけです。
毛づくろいの理由4:気持ちを落ち着ける
毛づくろいの途中で話しかけると、「不完全」な状態でハッと我に返った感じ、笑えますよね~
ジャンプに失敗したり、無理やり触られたりしたあと、猫がペロッと自分の体をなめているのを見たことはありませんか? これは、猫にとって「うわっ」というようなちょっとしたストレスに出くわしたとき、焦る気持ちをほかの行動に置き換える「転位行動」というもの。一説には、子猫のときに母猫になめてもらっていたのを自分で再現して、安心しようとしているともいわれています。気持ち的には「おかあさ~ん」という感じでしょうか。
なめてもらったら「好きだよ」のしるし❤
ちなみに、筆者の愛猫が毛づくろいをしているときに、顔を近付けると、そのまま私の顔も一生懸命なめてくれます。本来であれば、きょうだい猫や仲のよい猫同士でしたり、母猫が子猫のお世話でするいわば信頼があってこその行動。
「顔汚れているね、きれいにしてあげるね❤」そんなつもりでなめてくれているなら、少々複雑ですが、それでも信頼のしるしと言われればうれしい? ですね。
いろいろあってじつは奥ぶか~い毛づくろい、なんの意味でしているか、観察してみるのも面白いかもしれません。
参考/2018年2月号「猫を解き明かす5つのN」、2018年7月号「ねこ自身がする暑さ対策わかるかな?」「今すぐ猫舌チェックしてみよう」
文/マリー=クリスティーヌ=ベロン
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。