ワイルドなヒョウ柄が印象的な『ベンガル』ですが、その見た目に反して甘えん坊な性格の猫が多いといわれています。今回は、そんなベンガルの特徴や魅力的な性格、珍しい毛柄や毛色を画像付きで紹介し、飼育するために必要なことなども解説します。
ベンガルってどんな猫?
ベンガルの特徴は?
ベンガルといえば、野性味あふれるヒョウ柄模様が最大の特徴でしょう。チーターやヒョウなどといった猫科の動物を彷彿とさせる引き締まった体躯をしており、その体から繰り出される驚くほどの運動能力は、他の猫の追随を許しません。
平均体重は、オスが5~8kgほど、メスは3~5kgほどとなっており、オスに比べてメスのほうがややスマートで小柄な体つきをしています。
ベンガルの歴史は?
ベンガルの歴史は1960年代にさかのぼります。
当時はエキゾチックな動物が人気を博しており、美しい毛皮を持ったベンガルヤマネコも、密猟業者による乱獲で個体数が激減していたそうです。そんな中、カリフォルニアに住むあるブリーダーが野生のベンガルヤマネコのメスを手に入れ、種の保護と存続のためにイエネコとの交配に成功して誕生したのが、現在のベンガルのルーツであるとされています。
ベンガルの性格が甘えん坊って本当?
ベンガルは、そのワイルドな見た目からやんちゃなイメージがありますが、飼い猫に向くよう改良されてきているため、野性的な面を残しつつも、実は人懐こくて甘えん坊な一面も持っているようです。おしゃべりが好きでよく鳴き、遊ぶことも大好きな猫が多いといわれているので、飼い猫とたくさんコミュニケーションを取りたいと考えている方にはピッタリの猫種といえるでしょう。
※猫の性格には個体差があります。
ヒョウ柄じゃないベンガルもいる!?
ベンガルには、広く知られているヒョウ柄模様の『スポテッド』のほかにも、こちらの画像のように、渦巻きのような縞模様をした『マーブル』という珍しい毛柄が存在します。ややオレンジがかったブラウンの毛色の中に、さらに濃いブラウンの縞模様が見られ、まるで大理石のような美しさです。
また、基本的にスポテッドとは1色からなるヒョウ柄を指しますが、スポテッドの中でも濃淡のある2色で構成されている場合は特別に『ロゼット』と呼ばれており、ドーナツ型やローズ型など、その形によってさらに6種類に細かく分類されています。
毛色としては、大きく分けて「ブラウン」「スノー」「シルバー」という3種類が公式に認められているようです。ここでは、その3色を画像付きでご紹介します。
ベンガルといえばこのカラー!
ベンガルのもっともポピュラーともいえる毛色がこちらの『ブラウンスポテッドタビー』。とても人気のある毛色とされていますが、ペットショップなどでも比較的探しやすいでしょう。
その姿はまるでユキヒョウのよう!
ユキヒョウにも似た美しい毛色の『スノースポテッドタビー』。淡いグレーのような白を基調とした、大変珍しいとされるカラーです。
遺伝子はあの猫種に由来する!?
比較的新しい毛色として2004年に認められたのが、こちらの『シルバースポテッドタビー』。実は、アメリカンショートヘアの持つ“シルバータビー遺伝子”に由来するカラーリングなのだそうです。
なお、生後間もない子猫はまだ模様が明確でない場合が多いのですが、生後1~2か月経つと少しずつその模様が現れるようになり、成長するにつれてそれが色濃くなっていきます。だんだんとベンガルらしくなっていく様を間近で見られるのも、ベンガルを飼育する楽しみのひとつといえるでしょう。
ベンガルを飼うには?
必要な飼育環境は?
ベンガルはとにかく運動量の多い猫種であり、高い場所に登ったり、部屋の中を走り回ったりすることでストレスを発散します。そのため、しっかり遊ぶことができるよう、十分な高さのあるキャットタワーを用意したり、床にあまり物を置かないようにしたりと、住環境を整えてあげる必要があるでしょう。
なお、先述のとおり、おしゃべり好きでよく鳴く猫種といわれているため、集合住宅に住んでいる方などは、周りの方への配慮が必要となるかもしれません。
気をつけたい病気は?
ベンガルを飼う上で注意したい病気としては、以下のようなものがあげられます。
- 遠位性多発性ニューロパチー
- ピルビン酸キナーゼ欠乏症
- 進行性網膜萎縮
- 漏斗胸
- 股関節形成不全及び膝蓋骨脱臼
- 猫遺伝性腹膜炎(FIP)
寿命はどのくらい?
ベンガルの寿命は12~15才程度とされているので、猫の寿命から考えると平均的といえるでしょう。
しかし、運動不足はストレスや肥満などの原因になり、ひいては寿命を縮めてしまうことにもなりかねません。そのため、ふだんから積極的にオモチャで遊んであげるなど、しっかり運動させるようにしましょう。
迎え入れる方法や価格は?
ベンガルを迎え入れる際は、ペットショップやブリーダーからの入手が一般的です。価格は、毛柄や毛色によってもかなりの幅がありますが、平均して20~30万円程度が相場となるでしょう。特に、柄がくっきりと綺麗に出ている個体の場合に高値がつく傾向があるようです。
なお、ヒョウ柄や毛色にこだわりがあるのであれば、ベンガルを専門に取り扱っているブリーダーに問い合わせることで、好みの個体を迎え入れることも可能でしょう。
ベンガルはワイルドな見た目とキュートな性格が魅力的♪
ワイルドな見た目とは裏腹に、人懐こくキュートな性格が魅力のひとつともいえるベンガル。そのギャップにより、世界中でも高い人気を誇る猫種とされています。来客などの飼い主以外の人にも積極的に近づいていくなど、とても社交的な性格の猫も多いようです。
ベンガルを飼育したいと考えている方は、ぜひこの記事を参考にベンガルの知識を深め、すてきなパートナーを探してみてくださいね。
参考/「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『ベンガルの特徴・性格・飼い方』(監修:CFAオールブリード国際審査員 サンフラワーキャットクラブセクレタリー 高野八重子先生)
参照/Instagram
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/mieux
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