多くの飼い主さんを悩ませる猫の「噛む」行為。当たり前のことですが、猫は飼い主さんを攻撃したいわけではないのです。
この記事では、猫が飼い主さんを噛む理由や、噛みやすい猫の特徴を解説します。飼い主さんが猫の習性や気持ちを理解することで、噛まれるのを防ぐ参考にしてみてくださいね。
猫が噛む理由は主に3つ
自分を守るため
猫は、もともと単独で行動する動物です。その本能によって警戒心が強く、自分の身に危険が迫ると攻撃をします。そのため、人から見たら「突然猫が噛んだ!」という状況でも、実際は、噛む前にサインを出していることも。
たとえば、猫は長時間拘束されたり、急所を触られたりするのがが苦手。そんなとき、しっぽを床に打ち付けたり、耳を倒したりして「イヤ」という気持ちをサインで示します。しかし、これらのサインに人が気づかないために「噛む」という最終手段に出るのです。
自分の要求をアピールするため
猫の知能は、人の3歳児程度といわれています。飼い主さんがどうすれば自分の要求に応じてくれるかを猫なりに考えた結果、「噛む」という手段に出る場合も。
猫の本能のため
猫は狩猟本能があるため、おもちゃを追いかけたり、じゃれたりしているうちに本能が刺激され、無意識に噛んでしまうこともあります。
噛みやすい猫の特徴とは
外で暮らしていた猫
もともと外で暮らしていた猫、つまりノラ猫だった猫は、縄張り争いや食べ物の確保を自分でするなど、過酷な生活をしてきたため警戒心が強めです。また、人との関わり方を知らずに過ごしてきたので、人に対する恐怖心で「攻撃」してしまうこともあります。
オス猫
オス猫には遊び好きでやんちゃな性格の猫が多いため、メス猫に比べ噛みやすい傾向があります。さらに、未去勢のオス猫はホルモンの関係で野性的になり、攻撃しやすくなることも。
子猫
いろいろな経験から加減を学んでいる子猫は、「これを噛んだらどうなるかな?」と好奇心から人を噛んでしまうことがあります。
体に異変がある猫やシニア猫
猫は触れられた部分に痛みを感じると、突発的に噛むことがあります。急に触れられるのを嫌がるようになったときは、体に何らかの異変が起きているのかもしれません。様子を見て動物病院に相談しましょう。また、シニア猫の場合は、体力温存のために「イヤ」というサインを省略して噛むようになることも。
1匹飼いの猫
安全に過ごせる一方で刺激が少ない家の中では、退屈してしまう猫もいます。特に、1匹飼いの猫は飼い主さんからしか刺激を得られないため、飼い主さんにじゃれているうちに噛んでしまうこともあるでしょう。
猫に噛まれたら…
まず、細菌を押し出すように傷口を流水で洗います。その後、ガーゼで止血し、消毒をしてください。噛まれた傷が軽度であっても、猫のもつ細菌に感染する心配もあります。噛まれた後に、発熱や吐き気など体調の異変があった場合は、すぐに受診し、猫に噛まれたことを医師に伝えましょう。
猫のきもちに寄り添って……♡
飼い主さんが猫の噛む理由を理解すれば、きっと、猫の「噛む」は減らせるでしょう。猫の「イヤ」サインを見逃すことなく、猫も飼い主さんも仲良く安心して暮らせるといいですね♡
参考/「ねこのきもち」2018年3月号『猫の"しちゃう"ワケを知って"させない"!噛む引っかく「0ゼロ」飼い主宣言』(監修:帝京科学大学助教 動物看護師 小野寺温先生 )
文/しばたまみ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。