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猫アレルギーだけど猫とこうして接してます! 編集スタッフ4人が実践していること

猫アレルギーを持っている人が猫と接触する時、ちょっとした工夫をすることで症状を抑えやすくなります。
日々、仕事を通して猫と触れ合っている雑誌『ねこのきもち』編集スタッフも、実は6人中4人が猫アレルギー!なかには猫を飼っていて、家でも猫と暮らしています。
猫のあごをスクラッチします。
chendongshan/gettyimages
そこで今回は、猫アレルギーの原因と、猫アレルギー持ちの4人のスタッフが実践している「猫と接するときの工夫」をご紹介。猫アレルギーと付き合うヒントを一緒に考えたいと思います!

※ここでご紹介するのは、あくまで個人の実践事例です。効果も個人差がありますので、あらかじめご了承ください。

猫アレルギーの原因物質は猫の唾液などにあり、乾燥すると空気中にも浮遊!

下記は猫アレルギーによる代表的な症状です。猫に触ったり、猫と一緒の空間にいるとこのような症状が出る場合は、もしかすると猫アレルギーが発症したサインかもしれません。

《猫アレルギーの主な症状》
目:充血したりかゆくなったりする
鼻:くしゃみのほか、鼻水が出る
口や肺:のどのかゆみや痛み、せき、ゼーゼーする、息苦しくなる
皮膚:赤く腫れたり、かゆくなったりする
(出典:雑誌『ねこのきもち』2018年4月号特集より)
雑誌『ねこのきもち』2018年4月号の特集によると、"猫アレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)の代表は「Fel d1(フェルディワン)」 というタンパク質で、主に猫の唾液や皮脂腺、排泄物などに含まれ、乾燥すると空気中を浮遊。それを人が吸い込んだり、触れたりすると、体の免疫系が有害物質だと認識し、体から排除しようとしてアレルギー反応が起きる"とあります。

猫は毛づくろいをするので、毛にも多くのアレルゲンが付着。高い場所に上るので毛が舞いやすく、人が体内に取り込んでしまいやすいとのこと。体内のアレルゲンは少しずつ蓄積し、ある限度量を超えると突然発症するのだそうです。

人によっては症状が強く出ると、命にかかわることも。気になる症状が見られたときは、軽くても放っておかず、まずはお医者さんを受診することが大切ですね。
キャビネットの上に休んでいる猫
tingfen/gettyimages
次からは、猫アレルギーを持っている4人の『ねこのきもち』編集スタッフの工夫をご紹介します!

漢方薬、空気清浄機、掃除……あらゆる工夫で愛猫2匹と生活中《編集スタッフK》

昔からアトピー性皮膚炎を持つアレルギー体質。検査をしたところ、花粉以上に猫に飛び抜けて強く反応が出ました。症状はくしゃみ・鼻水の他、肌がかぶれてしまうこともあります。

現在いっしょに暮らしている2匹の愛猫は、結婚する前から主人が飼っていた猫です。猫達と接しはじめた頃はアレルギー症状がひどく出てしまい、「もう主人と別れるしかない!」と思ったことも(笑)
でも、それで免疫ができたのか、ラッキーなことに徐々に症状が弱くなり、結婚&現在に至ります。

ただ、今も多少の症状はあるので、薬(漢方)を飲んでいます。家では長袖の服を着て、部屋には空気清浄機を設置。こまめに掃除もしています。寝室には愛猫を入れないようにしていて、年に1回、冬毛が抜ける時期にはシャンプーをするなど、できる限りの工夫で乗り切っています。
習慣になれば大変ではないですし、何より猫たちとの生活は楽しいです。
英国ゴールデンの子猫は彼のガール フレンドの猫愛と抱擁します。
SunRay BRI Cattery RU/gettyimages
「寝室には愛猫を入れない」というのは、アレルギーを持っている方々からよく聞く対策の1つです。さすが、アレルギー歴が長く、猫ちゃんたちとの付き合いも長いだけあって、かなり万全な防御態勢ができている感じですね。

猫に会う時には「飲み薬+マスク+念入りな手洗い」を実践《編集スタッフO》

小学生の頃に猫を飼っていて、そのときからよくくしゃみが出ていました。その後、犬を飼った時は何の症状もなかったので、 自分は猫アレルギーなんだと自覚 しました。

現在は飼っていませんが、仕事でしょっちゅう猫ちゃんに会います。可愛くて、つい触れてしまうんですよね。
以前、コーニッシュレックスという種類の猫を撮影したときは、毛が短いから大丈夫だろうとめちゃくちゃ触って抱っこしたら、その後くしゃみと咳が止まらなくて危なかったことがあります(笑)

以来、撮影がある時はアレルギーを抑える薬を飲む+マスクをし、撮影終了後はていねいに服の毛を取り、手洗いも念入りにすることで乗り切っています。それでも、終日くしゃみが止まらないことはよくあります……。
寝室子猫
simplytheyu/gettyimages
猫アレルギーをなのに猫が可愛くてつい触れてしまう気持ち、私も猫アレルギーを持っているので激しく同意です!! 私の場合、服についた毛は取るようにしていますが、手は見逃していた部分。手を洗うのも効果がありそうです。

撮影時には、先に掃除機をかけさせてもらうことも《編集スタッフH》

幼少の頃に鳥アレルギーを突然発症。大好きだったインコと遊べなくなった悲しい思い出があります。
その後、猫を3匹飼っていたときは、体調が悪い際に鼻がムズムズする程度の軽い症状でした。ところが『ねこのきもち』の編集室に異動してから、突然発症してしまいました。

はじめはくしゃみ程度で軽かったのですが、あるとき突然、ひどいアレルギー反応を起こし、撮影中にくしゃみや鼻水が止まらず大変なことになりました。猫が好きなので、猫アレルギーを発症してしまったことはショックでした。

以来、撮影は迷惑をかけないために、必ずアレルギーの薬を飲んで挑んでいます。気心の知れている撮影現場では掃除機をかけさせてもらうこともあります。
遊び心のある猫
socreative_media/gettyimages
鳥アレルギーというのもあるのですね。動物アレルギーは本当に奥が深いと言うか、やっかいなもののようです。
撮影現場で掃除機をかけるのは大変ですが、確実な方法ですね。

猫飼い歴12年。飼い猫以外の猫にだけ症状が出ます《編集スタッフW》

現在の愛猫を飼い始めた約10年前に発症しました。 今では抗体ができたのか、愛猫と接しても症状は出ません。
ただ、撮影などで他の猫に触れると、鼻水が止まらなくなることがあります。
家では部屋に空気清浄機を置いて、常に空気をクリーンにするように心がけています。
かわいいタビー猫は眠って、クマの人形を抱きしめています。
Sittipong Chananithitham/gettyimages
編集スタッフWさんのように、猫を飼い始めたことがきっかけで症状が出てしまった方は少なくないようです。猫と暮らすうちに症状が出なくなったWさんは、ラッキーなケースですね。うらやましいー。
皆が皆、症状が収まってくれるわけではなのが悲しいところです。
以上、4人のエピソードをご紹介しましたが、猫アレルギーを持つ『ねこのきもち』編集スタッフも、いろいろ工夫しているのですね。
私も猫2匹と暮らす猫アレルギーの1人で、花粉症など他のアレルギーもあって1年中処方薬を飲んでいるため、どうにか症状を抑えられている状態です。

でも、あまり薬に頼るのは良くないですし、アレルギー症状は急に強く変化することもあるので注意が必要です。4人の編集スタッフも、普段から以下の3点に気をつけていると言います。

《アレルギー症状を緩和するために普段からしていること》
1. 基本は室内をこまめに掃除すること
2. 空気清浄機や換気などで空気をキレイにする
3. 猫のアレルゲンを減らす(シャンプー、こまめなブラッシングなど)


この3点は猫と暮らすための最も基本的な注意ポイント。そこで、次回からはこれらの具体的な方法やポイントを考えたいと思います。
まずは基本である「掃除」について。猫の毛はあらゆるところにくっついてしまうし、ちょっとした風で舞ったりもして、かなり手強いもの。それを掃除するためのコツをご紹介します。

専用ページはこちらから>

監修/海老澤 元宏先生
東京慈恵会医科大学医学部卒。
米国ジョンス・ホプキンス大学医学部内科臨床免疫学教室留学。
東京慈恵会医科大学大学院医学博士号取得。
2004年より国立病院機構相模原病院 臨床研究センター アレルギー性疾患研究部長。


文/かきの木のりみ(ライター)
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