猫と暮らす
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猫がお留守番を「寂しいな」と感じたときに見せる2つの行動
ねこのきもち獣医師相談室の先生に聞いてみました!
猫はお留守番をして「寂しい」と感じるの?
ねこのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「猫はもともと単独で生活する動物なので、縄張り意識が強く、寂しさを感じることはあまりないと言われています。
しかし、飼い猫として人と暮らすことに慣れている場合、飼い主さんのことを母猫のように思って『離れると寂しい』と感じるコがいます。とくに飼い主さんと一対一で生活している場合、母と子のように関係が濃密になりがちですね」
猫が寂しかった留守番後に見せる2つの行動
獣医師:
「飼い主さんが少しの間だけ留守にしたり、相手にできないだけでも寂しがります。お留守番をしていた後に寂しがる猫の行動としては……
- 飼い主さんにスリスリとすりよる
- 『にゃー』とはっきりした声で鳴く
お留守番が苦手なコ、得意なコの特徴は?
獣医師:
「『お留守番が苦手なのか、得意なのか』というのは、飼い主さんが愛猫とどのように接し、どのように暮らしているかによるでしょう。
もし、ずっと愛猫とべったりの濃密な関係でいるのであれば、愛猫は飼い主さんと少しでも離れることに対して『寂しい』と感じてしまい、お留守番が苦手なコになるでしょう。
一方で、普段からお留守番が当たり前の状況であり、愛猫がひとりでいる時間をしっかりと作っているのであれば、お留守番が得意なコであると言えるでしょうね」
寂しがりやな猫が安心してお留守番できるようにするために大切なこと
獣医師:
「愛猫が1日でお留守番が得意になることは、決してありません。寂しがりやなコが安心してお留守番ができるようにするには、まずは愛猫と日頃から距離を保つように接して、猫と離れる時間を作ったり、お留守番の練習をさせましょう。
また、愛猫の要求のままに抱っこをしたりせず、主導権を飼い主さん側が持ち、お利口に待っていられたときに褒めてスキンシップをとってあげる、などの工夫をしてみてください。
このようなことで少しずつ、『愛猫の欲求をすべて聞き入れるのではない状況』と『愛猫がひとりで過ごしても平気な時間』を作っていきましょう」
ーー根気強く、愛猫と向き合うことが大切なのですね。
「分離不安」の傾向が見られる猫も…?
「また、なかにはお留守番が苦手という状況よりは、飼い主さんがいないことで『分離不安』の傾向が強く出てしまっている場合もあるかもしれません」
獣医師:
「分離不安とは、飼い主さんがいないことで気持ちが不安定になり、それによって問題行動を起こすことです。
分離不安の主な症状としては…
- 鳴き続けてつきまとい、飼い主さんのトイレ、お風呂などいろんなところについてまわる。
- トイレでないところで粗相する。
- 家具などにマーキングする。
- 執拗に体をグルーミングする。それに伴う脱毛を起こす。
- 食欲がない、元気がない。
- 下痢、嘔吐をする。
- 物を壊すなどの破壊行動をする。
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/雨宮カイ
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